きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

頭角を現す2歳世代

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先週は土曜日に中京競馬場で中京2歳ステークス、日曜日には函館競馬場で函館2歳ステークスと2歳馬に注目が集まるレースが行われました。
中京2歳ステークスは中京芝マイルで行われ、11頭が出走。スタートから先手を奪って逃げたシュウジがそのまま逃げ切り、最後は2着マテラアリオンに3馬身差をつけての完勝でした。シュウジは父キンシャサノキセキで母父はキングマンボの血統です。半兄には北九州記念を勝ったツルマルレオンがいます。ツルマルレオンは短距離で時代を築いた父キンシャサノキセキ同様に短距離を得意とした馬でしたが、シュウジは今回中京マイルの舞台で圧倒的人気に応えて強い勝ち方をしました。今後は暮れの朝日杯フューチュリティステークスへ向けてローテーションが組まれるようです。ひと夏を越し短距離系統の血を超えて可能性がどこまで伸びるか楽しみです。

函館2歳ステークスの方は、こちらも1番人気のブランボヌールが人気に応えての完勝でした。道中は中団後方での追走し4コーナー手前で仕掛けられ外から先行勢にとりつき、最後の直線では後続を突き放す強いレースでした。2着のメジャータイフーンとは3馬身半差ひらいての決着でした。
ブランボヌールは父ディープインパクト、母父サクラバクシンオーの血統です。母ルシュクルは現役時代には中京芝1200mのファルコンステークスで3着に入っている馬で、2歳時には今回と同じ舞台の函館2歳ステークスを走っています。そのときは6着でしたが、仔のブランボヌールが母の走った舞台で母以上の走りを魅せてくれました。7月初めに古馬のウリウリがCBC賞を勝ちディープインパクト産駒初の短距離重賞馬となりましたが、同じ月の最後の週には今度は2歳馬が短距離重賞制覇です。さらに今回のブランボヌールの勝利で、ディープインパクト産駒はJRA全10場重賞の制覇となりました。距離、場所を超えたディープの血には本当に驚かされると同時に、競馬の歴史に深く刻まれる歴史がまさにいま色塗られていることを実感します。

中京2歳ステークスを勝ったシュウジに、函館2歳ステークスで今年の2歳世代重賞一番乗りとなったブランボヌールと、どちらも強いレースでしたからこの秋、暮れが楽しみになってきました。

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