きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

七夕でなびかせた猛き走り

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日曜、福島競馬場ではハンデ重賞の七夕賞が行われました。七夕賞はサマー2000シリーズの開幕戦で、1番人気がなかなか勝てない時期もあったりなど伏兵の台頭が目立つレースで、今年も2着、3着にそれぞれ人気薄が入り3連単は100万円を超す配当となりました。そんな中で勝利を飾ったのは2番人気のグランデッツァでした。

レースを振り返ると、スタートからトウケイヘイローが飛び出して逃げてレースを引っ張り、2番手には昨年の覇者メイショウナルトがつけて、その後ろ先頭から5番手にグランデッツァ、1番人気のレコンダイトはスタートで遅れ後方からといった展開で進み、4コーナーでグランデッツァが3番手に進出。200mを切ってグランデッツァが先頭に立ち、そのまま押し切っての勝利となりました。重賞タイトルをいくつか保持しているようなイメージがあるグランデッツァですが、今回の七夕賞での重賞勝利は実に3年4ヵ月ぶり。2012年3月の3歳時に手にしたスプリングステークス以来となる重賞勝利となりました。

グランデッツァといえば、2歳時の札幌2歳ステークスではゴールドシップに、スプリングステークスではその年のダービー馬ディープブリランテを破るなどの走りを魅せていました。皐月賞では1番人気となったことからも当時の期待の高さを伺えます。しかしダービー後に屈腱炎を発症。1年7ヵ月の期間を経てターフにカムバックします。復帰3戦目となった昨年の都大路ステークスをレコードタイムで圧勝。秋のマイルチャンピオンシップでは3着に入って存在感を示しています。グランデッツァは今年6歳。かつて王者を破ったその走りはまだまだ健在です。秋へ向けて、この夏、その走りを研ぎ澄ませていってください。

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