きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

フランケルに並んだ!

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昨日から今年の3歳馬の世代レベルを値踏みしていたところ、ホットニュースが飛び込んできました。先週のエクリプスSで古馬陣を一蹴したダービー馬ゴールデンホルンに対して、イギリス競馬統括機関BHAは130ポンドのレーティングを付与しました。現在の暫定チャンピオンである米三冠馬アメリカンファラオの128ポンドをしのぎ、イギリス調教3歳馬としては怪物フランケルに並びました。フランケルは14戦14勝で最終的には歴代最高の140ポンドまで評価を高めていますが、ホルンがこの先、凱旋門賞などを通じてどこまでハンデキャッパーを説得していくのか、楽しみがますます膨らみました。

3歳馬で強いのはゴールデンホルン、アメリカンファラオだけではありません。エクリプスSの1週間ほど前に行われた牝馬限定の世代混合G1プリティポリーSでは3歳がワントゥーフィニッシュを決めています。勝ったのはオークスで大きな不利に泣いて4着に敗れていたダイヤモンズアンドルビーズというファストネットロック産駒。最近のクールモアはオークス馬クオリファイなど、このオーストラリアのチャンピオン種牡馬を重用しています。母は名牝クォータームーンですから、藤沢和雄厩舎で走ったムーンレスナイトの妹ということになります。この牝系は日本にもかなり輸入されていますから、そのうちG1戦線を賑わすことになると思います。2着のレガティッシモは惜しいレースが続きますが、1000ギニーの勝ち方は強烈で実力はNo. 1かもしれません。

日本の二冠馬ドゥラメンテも121ポンド評価でしたから、3歳のこの時期としてはディープインパクトやオルフェーヴルの両三冠馬に遜色ない見立てになります。共同通信杯で対決し先週のラジオNIKKEI賞を完勝したアンビシャスの成長ぶりからも、この馬の底知れない強さが想像されます。故障が残念でなりません。たぶん来年はゴールデンホルンもトレヴもいない凱旋門賞になるでしょうから。この世代の強さの証明は、アンビシャスはじめライバルたちの奮起に期待したいと思います。

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