きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

父となりていざ激突

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2015年のダービーが間近に迫りました。毎年、年を重ねても、ダービーが目前になるにつれ気持ちがソワソワ、そしてワクワクしてきます。
JRAから金曜発売の前々日オッズが発表されました。1番人気はリアルスティールで1.7倍、2番人気がドゥラメンテで3.2倍、3番人気がサトノクラウンで8.2倍となりました。皐月賞馬ドゥラメンテよりもリアルスティールへの期待が高い前々日オッズとなりました。まだ金曜発売ですから、ダービー当日まで変動することでしょう。ただいずれにしてもドゥラメンテとリアルスティール、この2頭でオッズを分け合うことになりそうです。

ドゥラメンテの父キングカメハメハに、リアルスティールの父ディープインパクトは共にこのダービーをぶっちぎりの強さで勝った馬です。
キングカメハメハは2004年にNHKマイルカップからダービーへ出走。NHKマイルカップで2着以下を5馬身ちぎって他を寄せ付けずに圧勝すれば、炎天下となったダービーでも馬場外からまさに大王の走りで他馬をねじ伏せ2分23秒3の破格のレコードタイムで頂点に君臨しました。当時、NHKマイルカップからダービーへの出走は変則二冠と称され、この厳しいローテーションをキングカメハメハはいずれのレースでも圧巻のパフォーマンスを魅せました。しかし秋、神戸新聞杯後に屈腱炎を発症。そのまま引退となります。

引退したキングカメハメハと入れ替わるように登場したのがディープインパクトでした。
キングカメハメハが引退した暮れの新馬戦でディープインパクトがデビュー。2戦目の若駒ステークスはただただ唖然、衝撃の末脚を披露しディープインパクトは一躍その名を全国区へ轟かせスター街道を跳んでいきます。ディープインパクトはその後、弥生賞、皐月賞と王道のローテーションを無敗で駆け上がり、多くのファンが詰めかけ人・人・人で溢れかえった東京競馬場でのダービーではキングカメハメハと同じ2分23秒3のタイムで頂点に立ったのでした。

2004年のダービー馬がキングカメハメハで2005年のダービー馬がディープインパクトでしたから、もしキングカメハメハが順調に現役をつづけていたならば、キングカメハメハvsディープインパクトの激突がどこかで実現したことでしょう。もしこの2頭が激突していたならば、と想像が膨らみます。そのキングカメハメハにディープインパクトの仔が主役として今年ダービーの舞台で激突します。父となりてキングカメハメハとディープインパクトのその産駒の激突に楽しみが膨らみます。

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