きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

樫の覇争う牝馬の集結

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桜花賞に続く牝馬クラシック第2弾の優駿牝馬(オークス)が東京競馬・芝2400mで行われます。
マイルの舞台でスピードが重要視される桜花賞とは異なり、スピードはもちろんのこと、それを維持し続けるスタミナも兼ね備えていなければ栄光の冠を掴むことはできません。
歴代の優勝馬にはブエナビスタ・アパパネ・ジェンティルドンナらなど歴史にその名を刻んだ名牝たちの名前が見られます。

優駿牝馬(オークス)は、イギリスのオークスを範にとったもので、英ダービーの創設者である第12代ダービー卿エドワード・スミス・スタンレーが、エリザベス・ハミルトンと結婚した際に自己が所有する樫の森が茂るオークスと呼ばれる土地で記念に競馬を開催し、婦人の希望を入れ、3歳牝馬のレースを行ったことがその名の由来とされています。オークスでは出走馬のほとんどが経験のない、未知の距離となる2400mをどう克服するかが重要な焦点となってきそうです。この距離を克服し勝利を手にするには高い競走能力と適応能力が必要不可欠でしょう。
ここ数年、オークスを優勝した牝馬が、その後のG1戦線でも高いパフォーマンスを見せて活躍を続けています。また、過去10年のデータから桜花賞組の勝率が非常に高く、10戦8勝(同着1回)と圧倒的です。

今年も将来有望な牝馬が集結しますが、中でも注目は桜花賞馬レッツゴードンキ。出走馬中、唯一の牝馬三冠の挑戦権を持っていますし、桜花賞の大舞台で上がり3ハロンを33秒5でまとめて後続を4馬身も突き放した剛脚には要注目でしょう。

対するは、3戦3勝無敗での桜花賞制覇を狙い参戦したルージュバック。桜花賞でのオッズは単勝1.6倍と圧倒的な一番人気でしたが、道中スムーズさを欠き、無念の9着でした。今回はそのリベンジにもなりますし、芝の長距離G1を3勝したマンハッタンカフェを
父に持つ血統背景から800mの距離延長は彼女にとって大きなプラスになりそうですね。

他にも桜花賞組からクルミナルやコンテッサトゥーレ、クイーンズリング、キャットコインらもいます。

G1出走経験のある桜花賞組がそのアドバンテージを活かし、レース展開を優位に進めるのか、または別路線からの下剋上を狙うミッキークインやシングウィズジョイらが主役の座に割って入るのか非常に楽しみな一戦となりそうです。

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