きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

花開いた新女王

ようこそいらっしゃいませ。

スポーツ紙1面に2000万馬券の見出しが踊り、一夜明けてまだレースの余韻が残っている今年のヴィクトリアマイルです。
レースを改めて振り返ると、ゴール前、逃げ粘るミナレットをケイアイエレガントが2番手追走から交わして先頭に立ち、そのさらに後ろからさっそうと2頭を交わしたストレイトガールの強さも際立っていました。

ストレイトガールは父フジキセキ、母父タイキシャトルの血統です。
マイルは昨年のヴィクトリアマイルで3着に入ったものの、スプリント路線を歩んできた牝馬で、昨年はスプリンターズステークス2着から香港へ遠征。香港スプリントで3着に入っていました。このレースで勝利したエアロヴェロシティは今年春に日本へ来て高松宮記念を制覇し、先日17日にシンガポール・クランジ競馬場で行われたクリスフライヤー国際スプリントも勝利してスプリントG1連勝を決めています。その世界を股にかけるスプリント王に相手に0.2秒差の3着ですから、ストレイトガールの能力も高さも伺えます。ただ短距離中心の馬でしたから、マイルはどうかとの声も事前にありました。今回それをはねのけての勝利にもなり、ストレイトガールによって短距離路線を走る牝馬にも道が切り開かれたようにも思います。来年からヴィクトリアマイルがまた違ったレース模様になれば、より一層女王決定の舞台が激しくなってくるようにも感じます。

今年6歳で6度目のG1挑戦で初の戴冠となったストレイトガールには、再度暮れの香港へ向けての声も聞こえてきます。
花開いた才能をぜひ秋国内、そして世界の舞台で躍動させてください。

×