きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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先週末、英ニューマケット競馬場で2000ギニーと1000ギニー、米チャーチルダウンズではケンタッキーダービー&オークスと、いよいよ胸踊るクラシックシーズンの開幕です。

何と言っても注目は2000ギニーのドーンアプローチでしょうか。2着馬に5馬身差の完勝劇で7戦7勝と不敗記録を伸ばしました。この時点で一昨年のフランケルは6戦6勝6馬身差でしたから、相手関係もありますが甲乙つけがたい蹄跡と言えそうです。

3戦前からゴドルフィンに売却されましたが、もともとはジム・ボルジャー調教師が生産・馬主(夫人名義)・調教と手塩にかけた芸術品のようなサラブレッドです。こうなると父ニューアプローチ、その父ガリレオに続きダービー3代制覇、まさにダービー馬はダービー馬から、夢のような偉業を成し遂げてほしいと思うのが人情ですが、ボルジャー師の口ぶりはどうもはっきりしません。

サラブレッドの距離適性を測るミオスタチン遺伝子は筋量抑制の働きがあると言われていますが、このバランスによりC/C、C/T、T/Tの3タイプに分類され、それぞれスプリンター、マイラー、ステイヤーに大別されます。ボルジャー師によるとドーンアプローチはC/C型だそうで、タフなエプソムの2400mはどうかと疑心暗鬼のようです。

まぁ、DNA鑑定の結果でしょうから間違いないのでしょう。では、父も祖父もダービー馬という中長距離家系からなぜスプリンタータイプが生まれたのか?明日はそのあたりの謎に迫ってみたいと思います。

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