きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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薔薇一族の代表産駒として朝日杯FS・ジャパンCのG1 2勝を含む重賞5勝をあげたローズキングダムが現役引退を表明しました。

フランスから輸入された繁殖牝馬ローザネイから派生する競走馬一族で、ローズやローザなど薔薇に関する馬名が付けられることから薔薇一族と呼ばれ、ファンの多いことで有名ですね。

ロゼカラーがデイリー杯3歳S(95')を制し、一族に初の重賞勝利をもたらして以降、ロサードやローズバド、ヴィータローザ、ローゼンクロイツらが幾度となくG1に挑戦し、あと一歩の所で勝てない現状を打破してくれたのがローズキングダムでした。

初出走となった新馬戦で後の皐月賞・ドバイWC・有馬記念を制することになるヴィクトワールピサを負かし初勝利をあげると、続く東京スポーツ杯2歳S、朝日杯FSと3連勝で薔薇一族に初のG1戴冠をもたらしたのです。

3歳時には名手 武豊騎手を背に国内最高賞金レースのジャパンCに出走。当時ターフを席巻していた女帝ブエナビスタを相手に不利を受けながらも壮絶な叩き合いの末、古馬相手に果たした約1年ぶりのG1制覇は、今でもファンの胸に刻まれています。

美しくも儚くターフに咲いた1輪のバラが成し遂げた功績は、薔薇一族繁栄のために欠かせないものとなったことは間違いないでしょう。

母ローズバドが成せなかったG1制覇を達成したローズキングダム。その彼が成し得なかったクラシック制覇という夢を受け継いだ子供達がターフに元気な姿を見せてくれることを願っています。

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