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【第10回】“ナカヤマ”列伝(後編)

ゲスト 中山馬主協会最高顧問・和泉信一さん 【第10回】“ナカヤマ”列伝(後編)

中山馬主協会の役員仲間の共有で走りはじめた “ナカヤマ”の冠ホースですが、やがて和泉さん個人所有のサラブレッドたちがその名前を引き継ぐことになります。

――初代“ナカヤマ”のファイブナカヤマの翌年、和泉さんの個人所有となったゴーゴーナカヤマはデビュー3連勝で重賞制覇し将来を期待されましたが、残念なこと(骨折)になりました。まぁ、でもナカヤマの名前を背負った馬は、みな総じて丈夫で長く走る馬が多いですね。

『おかげさまでね。ナカヤマパラダイスなんかはもう7歳なんだが、中央で重賞2着(CBC賞とアイビスサマーダッシュ)があるほど期待以上に走ってくれました。北洋牧場の生産馬だからね。

オーナーブリーダーホースということもあって私としては愛着もひとしおだったんだが、いまも公営の大井で元気に走っていますよ。名義は息子(憲一氏)に変えたけれどね。馬は丈夫なのが一番。それが何よりうれしいね』

――ことしの2歳産駒ではナカヤマナイトが頑張っています。新馬戦(新潟芝1800m)は3着でしたが、最後方から上がり33秒0の凄い脚で突っ込んできました。父がフェスタと同じステイゴールドで厩舎も同じ二ノ宮先生のところですね。

『ウーン、どうなんですかねぇ。値段の割には走ってくれていると思うけれども。まぁ、もっとも馬は値段で走るわけじゃないからね。

ナカヤマタイガーなんてキーンランドのセプテンバーセールでたしか40万ドルくらいで競り落としたんだが、仕上がりきらずに、とうとう未勝利のままだった。馬は分からないよ。本当に分からない』

※この記事は、2010年11月18日に公開されました。


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