海外だより
最強!日本調教馬の強みと弱み
イスラム文化で最重要とされる〝ラマダン〟(断食月)最終日とドバイワールドCデーが重なったため、今年の〝競馬の祭典〟は1週間延期して開催されます。4月にズレ込むのは、ホクトベガが参戦した1997年以来28年ぶりだそうですが、それも、もう1週間余りでゲートインですね。大挙参戦の日本調教馬軍団も三々五々、ドバイに集結し始めました。サウジCデーで〝日本馬強し!〟を強烈にアピールしドバイに移動したフォーエバーヤングなど転戦グループ、一足早く現地入りしてトライアルを一叩きしたアメリカンステージなど前哨戦グループ、そして栗東や美浦で調整に励んできた直行組を合わせて総勢25頭の日本調教馬がメイダン競馬場に集結、いよいよ開幕のファンファーレを待つばかりになりました。
〝日本調教馬最強説〟が大きな流れとなっている世界競馬界の昨今ですが、ドバイワールドCデーでは、芝が1200m、1800m、2410m、3200m、ダートが1200m、1600m、1900m、2000mとこれも4通りのカテゴリーに分かれて実施されます。すべてのカテゴリーで〝日本最強〟とは行きません。得意の分野もあれば、苦手意識が先に立つジャンルもあるのが当然です。スプリント戦であれば、国を挙げて取り組んでいるオーストラリアや香港が強いのは常識ですし、逆に3200mのマラソンカテゴリーではスタミナに富んだ重厚なレースを貴ぶヨーロッパの歴史と伝統がモノを言います。今年もイギリス・アイルランドとフランスからトップクラスのステイヤーがやって来ます。でも人気を争うコンティニュアスとダブルメジャーは、それぞれハーツクライとダイワメジャーの血統ですから、日本の影響力がかつてないほど増しているのは事実です。2400m級となると凱旋門賞やキングジョージ6世&クイーンエリザベスSなどチャンピオン・ディスタンスとして王者を競う伝統があるヨーロッパが強いですね。ダートはあれこれ言ってもアメリカの層の厚さは圧倒的でしょう。強い馬を生み出だすのは簡単ではありません。
中でも日本が難儀しているのは、スプリント路線でしょうか。芝のそれも、香港やオーストラリアのスペシャリストには歯が立たない傾向が長く続いています。近年で互角以上の戦いを挑めたのはロードカナロアくらいのものでしょうか?ダートとなると、本場アメリカのスプリンターは次元が違うと嘆息するしかありません。今年のG1ドバイゴールデンシャヒーンには、連覇を狙うタズと、BCスプリント王者ストレートノーチェイサーの世界スプリント界の二枚看板が揃い踏みします。本場の北米チャンピオンのスピードが一枚上のような気がしますが、ロシアでデビューした変わり種タズはスプリントに専念するようになって急速に地力を増して来ました。この強固な壁にチャレンジしようと意気込むのが、〝世界の矢作厩舎〟が送り込む3歳馬アメリカンステージです。この馬も1200m戦を使われるようになって連戦連勝、前走はメイダンのトライアルでタズと対決して、見せ場たっぷりの2着に大健闘しました。活きの良さ、成長力では一番です。相手は強烈に強いですが、日本スプリント界の飛躍のキッカケとなるようなレースをしてくれたらと願わずにいられません。あと1週間、つれづれにドバイワールドCデーの楽しみや期待に触れていけたらと思います。
〝日本調教馬最強説〟が大きな流れとなっている世界競馬界の昨今ですが、ドバイワールドCデーでは、芝が1200m、1800m、2410m、3200m、ダートが1200m、1600m、1900m、2000mとこれも4通りのカテゴリーに分かれて実施されます。すべてのカテゴリーで〝日本最強〟とは行きません。得意の分野もあれば、苦手意識が先に立つジャンルもあるのが当然です。スプリント戦であれば、国を挙げて取り組んでいるオーストラリアや香港が強いのは常識ですし、逆に3200mのマラソンカテゴリーではスタミナに富んだ重厚なレースを貴ぶヨーロッパの歴史と伝統がモノを言います。今年もイギリス・アイルランドとフランスからトップクラスのステイヤーがやって来ます。でも人気を争うコンティニュアスとダブルメジャーは、それぞれハーツクライとダイワメジャーの血統ですから、日本の影響力がかつてないほど増しているのは事実です。2400m級となると凱旋門賞やキングジョージ6世&クイーンエリザベスSなどチャンピオン・ディスタンスとして王者を競う伝統があるヨーロッパが強いですね。ダートはあれこれ言ってもアメリカの層の厚さは圧倒的でしょう。強い馬を生み出だすのは簡単ではありません。
中でも日本が難儀しているのは、スプリント路線でしょうか。芝のそれも、香港やオーストラリアのスペシャリストには歯が立たない傾向が長く続いています。近年で互角以上の戦いを挑めたのはロードカナロアくらいのものでしょうか?ダートとなると、本場アメリカのスプリンターは次元が違うと嘆息するしかありません。今年のG1ドバイゴールデンシャヒーンには、連覇を狙うタズと、BCスプリント王者ストレートノーチェイサーの世界スプリント界の二枚看板が揃い踏みします。本場の北米チャンピオンのスピードが一枚上のような気がしますが、ロシアでデビューした変わり種タズはスプリントに専念するようになって急速に地力を増して来ました。この強固な壁にチャレンジしようと意気込むのが、〝世界の矢作厩舎〟が送り込む3歳馬アメリカンステージです。この馬も1200m戦を使われるようになって連戦連勝、前走はメイダンのトライアルでタズと対決して、見せ場たっぷりの2着に大健闘しました。活きの良さ、成長力では一番です。相手は強烈に強いですが、日本スプリント界の飛躍のキッカケとなるようなレースをしてくれたらと願わずにいられません。あと1週間、つれづれにドバイワールドCデーの楽しみや期待に触れていけたらと思います。