ゲスト
吉村 誠之助騎手

02. 怪我なく安全に乗れるようになって結果を出したい。勝てて良かったと思ってもらいたいんです。

怪我なく安全に乗れるようになって結果を出したい。勝てて良かったと思ってもらいたいんです。
吉村誠之助騎手をゲストに迎えお届けする『イケメンホースたち〜担当者が思う愛馬の素顔〜』。吉村騎手の父親は兵庫競馬で活躍する吉村智洋騎手。父の姿は吉村騎手にどのように映っていたのでしょうか?後編では、騎手を目指すきっかけや競馬学校での生活、今後の課題などをお聞きしました。

父の姿を見て感じたこと

細江吉村騎手は3歳ダート戦線でも活躍しました。カナルビーグルですが、この馬もデビューからのコンビですよね。

吉村はい。追い切りの動きはまだまだでしたし、踏み込みやトモの甘さがあって、良くなるのはもう少し先かなという感じでした。だから、この現状でどこまでやれるんだろうっていう段階での新馬戦だったんです。それで3着だったので、思った以上にやれるなと思いました。

細江初勝利はCデムーロ騎手が手綱を執った2戦目でした。その後、3戦目からは吉村騎手で5月にはユニコーンSに向かいます。

吉村初の重賞参戦でしたが、いいパフォーマンスをしてくれるだろうと思っていました。

細江道中はずっと馬群でジッと我慢し、勝負どころで進路を見極めるように外から内へ。

吉村馬がよく反応してくれましたね。

細江ここを勝ったことで、次は権利を得た東京ダービーに。勝ったナチュラルライズが強すぎたというのはあると思いますが、カナルビーグルの5着という結果はいかがですか?

吉村ユニコーンSを勝った疲れが抜けきっていなかったのかもしれないです。1回の競馬でのダメージが大きいんじゃないでしょうか。

細江成長したら変わってくるかもしれないですが、現段階では、よりケアが必要な感じなんですね。ところで、吉村騎手のお父さんは兵庫競馬の吉村智洋騎手ですが、やはり騎手を目指したのはお父さんの影響ですか?

吉村もちろん、そうです。物心ついた時から、騎手しかないと思っていました。父の姿を見て、「こんな風になりたいな」って。

細江競馬場の中で育って、周りにずっと馬がいる環境でしたよね。最初に馬に乗ったのは?

吉村ポニーには乗ったりはしましたけど、本格的に乗馬を始めたのは小学6年生ですね。

細江競馬場の乗馬苑などの少年団は、小学校5年生からというイメージですけど?

吉村それが、5年生の時は抽選に外れちゃったんです。それで、1年待つことになりました。楽しかったですね。

競馬学校での生活

細江競馬学校に入ってからはどうでした?

吉村楽しくないですよね。もう、戻りたくないです(笑)。

細江そうですよね。良かった~、ほっとした。最近の若手騎手って、学校生時代が楽しかったっていう子が、けっこういるんですよ。でも、私の時を考えると厳しいし、縛りは多いし…。

吉村朝から夕方まで、びっしりスケジュールが詰まってて時間に追われますよね。もう、早く卒業したかったです。

細江じゃあ、卒業式では?

吉村やっと、ここまできた~と。

細江分かるわ~。JRAを勧めたのは、お父さんなんですよね。学校生の間、アドバイスを受けたりしました?

吉村乗馬訓練の間は全然話すことはなかったですね。走路訓練が始まってからは、ビデオを送って“ご指導”いただきました。

細江ご指導って(笑)。でも、お父さんは大先輩なんですもんね。よく、阪神競馬場でお目にかかるんですよ。小倉でのデビュー戦も行かれていましたね。

吉村はい。でも、最近は「競馬場に行くよ」という連絡はこないんです。で、父がきていたという噂をちらほら聞くという。

細江応援してくれているんですね。ご自身はデビューしてからの実績に関していかがでしょう?すでに重賞を2つ勝って、G1騎乗も果たしていますが?

吉村たくさんの馬に乗せていただいています。みなさんのおかげで、今のところ順調にこられました。でも、取りこぼしも多いですし、もっと結果を出したいと思っています。

休日の過ごし方は?

細江なんか、すごく冷静ですね。まだ、19歳とは思えない落ち着きです。

吉村子供の頃から、感情の起伏は激しいほうではないですね。そのまま大きくなった感じです。

細江馬の感情を読み取る騎手という職業には有利ですね。レース後に、悔しい~とかは?

吉村表には出さないですね。競馬が終わって帰ってから、一人でレースの映像を見直しても、そんな感じです。

細江まだ、お酒も飲めないし、お休みはどう過ごしているんですか?

吉村競馬が終わると一気に疲れがくるので、寮に帰ってご飯を食べて寝るだけです。どこかに出かけるとかは…ないですね。お酒は飲めるようになっても、飲まないような気がします。

細江土日でかなり騎乗しますもんね。レース前の準備もたくさんあるし。

吉村そうですね。乗る馬の過去のレース動画を見て、こんなレースになるかなと考えて、枠が決まったら相手関係を見てシミュレーションして。

細江で、レースに乗ると。それじゃ、疲れちゃいますよね。

吉村ですね。だから、すぐ寝られます(笑)。

細江デビュー戦や、大きなレースの前でも?

吉村寝られますね。緊張で眠れないってことはないです。

今後の課題

細江体調面の管理はどうですか?食事には気を使うと思いますが。

吉村本当に、いたって普通です。好きなものを食べます。食事面でストイックということはないですね。

細江好きなものって、例えば?

吉村カレーとかですね。具材がゴロッと大きめにカットしてある方が好きです(照れ)。

細江最後に、ご自身の展望を教えてください。

吉村まずは国内で乗れるようになって、いずれは海外遠征に行けるようになりたいです。そのためには、もっと技術を磨かないと。それに、英語も話せませんし。

細江英会話も勉強しなくちゃですね。ますます忙しくなりそう。そのほかに課題はありますか?

吉村制裁が多かったですからね。競馬に慣れてきたことで、ステッキを使う回数が増えているように思います。馬主さんに騎乗依頼をいただいて、乗れることに本当に感謝しているんです。だからこそ、怪我なく安全に乗れるようになって結果を出さないと。そのうえで、勝てて良かったと思ってもらいたいんです。デビュー当初を振り返って、騎乗に臨もうと思います。

(構成:スポーツ報知 志賀浩子)

細江 純子
1975年愛知県蒲郡出身。1996年JRA初の女性騎手としてデビュー。2,000年日本人女性騎手として初の海外勝利(シンガポール)。2001年引退。引退後はホースコラボレーターとしてフジテレビ『みんなのKEIBA』関西テレビ『競馬BEAT』に出演。夕刊フジ・アサヒ芸能などにコラムを連載中。書籍は『ホソジュンのステッキなお話』文芸ポストでの短編小説『ストレイチャイルド』。

※この記事は 2025年9月7日 に公開されました。

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