01. 競馬が好きな方はもちろん、そうではない人にも愛されるような商品を目指して
現在は約1400種類もの商品数があります
梅田今回はファンにおなじみの競馬グッズを製作、販売していらっしゃる中央競馬ピーアール・センターの店舗担当者と商品担当者の方にお話をうかがいたいと思います。よろしくお願いいたします。まずターフィーショップについて教えていただけますか。
店舗担当1989年9月に中山競馬場の現センターコート店の場所に、「ジョッキークラブ」という名前で1号店がオープンしました。翌年の90年に「ターフィーショップ」に店名が変更されて、現在に至ります。
梅田私が物心ついた時には、すでにお店があったことを覚えています。その当時からしたら商品数はすごく増えているんじゃないですか?
店舗担当とても増えていると思います。センターコート店では現在、約1400種類もの商品数があります。オープンした当時は、オグリキャップのぬいぐるみがはやっていて、ターフィーショップで販売していて一大ブームになりました。
梅田30年以上前から、ぬいぐるみは人気商品としてあったわけですね。店舗担当者としては、どのようなお仕事を主にされているのでしょうか。
店舗担当一言で言うと「店舗マネージャー」という形になります。お店作りやスタッフの管理などを担わせていただいております。それぞれ担当店舗がありまして、私は中山競馬場と新潟競馬場、ウインズ後楽園のターフィーショップ、あと函館競馬場の特設ターフィーショップを担当しています。
梅田そうなんですね。つまり4つの店舗の責任者ということですか。
店舗担当そうですね。店長さんはそれぞれお店ごとにいますが、その上で責任者という形で仕事をさせていただいています。夏の時期は、いろんなところに飛び回ったりしています。
梅田中山競馬場のターフィーショップ センターコート店の特徴やこだわりはいかがでしょうか?
店舗担当ここはコレクション系が多いです。お店のカラーが各店舗によって違うと思います。お客様の導線などを考えてお店づくりをしています。例えばアイドルホースのぬいぐるみは人気ですけど、これが奥の方にあると、外から見えなくて、「ぬいぐるみはどこにあるんだろう?」と探し始めて、お客様にストレスがかかってしまいます。またレジで会計を待っているお客様と買い物をしているお客様が混乱しないように、商品の配置には気を配っています。

どうやったらお客様に楽しんでもらえるかという意識
梅田担当されているショップの中で、夏のシーズンで競馬を開催しているターフィーショップは新潟ですよね。新潟のショップの雰囲気などはいかがですか?
店舗担当新潟のショップは、結構大きいお店なんですよ。この中山競馬場のセンターコート店の倍くらいあります。アイビスSDの当日などはGⅠ級に忙しい日になります。すごくお客様の熱量がありまして、我々が気にしなくてはいけないところは、売り上げはもちろんですが、どうやったらお客様に楽しんでもらえるかという意識だと思っています。そのアイビスSDでは限定のグッズを商品開発チームに用意してもらったりして、楽しんでいただけるように考えて取り組んでいます。
梅田限定商品は、その時、その期間に売り切れてしまったら手に入らないものですもんね。
店舗担当それもそうですし、その競馬場でしか買えないものを用意しています。中山競馬場には中山限定グッズを用意していますが、そういうものをちょっと拡大して、新潟競馬場では、今年から、アイビスSDで過去に勝った馬にスポットを当てた限定グッズを新たな試みとして販売しました。
梅田どんなグッズが人気でしたか?
商品担当今年販売したのが、Tシャツとトートバッグです。通常、アイドルホースのぬいぐるみなどもそうなんですが、GⅠを勝った馬のグッズは結構多いんですよね。一方でアイビスSDの勝ち馬となると、なかなかスポットが当たらない馬もいましたので、そういう意味合いでも注目を集める商品だったかと思います。
梅田デザインはどのような感じだったのでしょう。
店舗担当印象に残るアイビスSDの優勝馬を何頭かピックアップさせていただきました。JRAレコードホルダーのカルストンライトオ(02、04年優勝馬)とか、そういった優勝馬たちの写真を集めたデザインや、レースロゴを新しく作ってみたりして、いろいろ展開させていただきました。
梅田中山競馬場限定グッズもあるとは、なかなか気がつきませんでした。ちなみにここ中山で人気の商品はどんなものがありますか?
店舗担当人気があるというと、競馬場限定の「御駿印」と「キーリング」。この2つがやっぱり人気がありますね。そして「御駿印」はシリーズ商品になりますね。
梅田そうなんですね。「御駿印」って前からありましたか?
店舗担当去年から販売を始めた商品になります。
梅田そうなんですね。結構見ているつもりだったんですけど、ゆっくり見られてなかったということかもしれませんね(苦笑)。
店舗担当「御駿印」は「御朱印」じゃなくて、駿馬の駿なんです。
梅田「朱」と「駿」をかけているんですね。「シュ」と「シュン」を。
店舗担当読み方としては「ゴシュンイン」ですね。結構、人気のシリーズです。
商品担当御駿印を入れられる専用の冊子(御駿印帳)もあります。競馬場だけではなく、競走馬の御駿印もあるのでコレクションしていただけたらと思います。
梅田また“ウマい”ですね!いいアイデアで、ファンは買っちゃいますよね。イクイノックスやレモンポップ、本当に多くの人気馬がそろっていますね。
商品担当JRAのGⅠを勝った馬は全部作っています。
梅田これはどこの競馬場でも売っているんですか?
商品担当馬の御駿印はどこでも売っています。「中山競馬場」というものは、その競馬場限定になります。
梅田馬も競馬場ごとも、セットで集めたくなります。
店舗担当“コレクター魂”をくすぐる人気のある商品ですね。
梅田デザインもかなりこだわっていますね。
店舗担当そうなんです。御駿印帳の方も毛色で4色ありまして、それぞれ表紙のデザインが違っていたりとか、お気に入りの一冊を選んでいただけます。

梅田商品担当者の方にもお話をお伺いしたいと思いますが、どのようなお仕事をされていらっしゃるのですか?
商品担当中央競馬ピーアール・センターの販売部で、担当としては商品開発と品質管理のお仕事をさせていただいています。
梅田開発っていうとデザインとか、「これじゃちょっとあれだから、もっとこうして…」とか、いろんな企画を日々考えていらっしゃるのですか。
商品担当まず「御駿印」だったら、「御駿印」をやりたいという企画書を作って提案をして、じゃあ実際にどういうデザインにするのかとか、それぞれのプロジェクトを進めていく業務が多いです。
梅田すごくいろいろと聞きたくなってきました。お2人のなかで中山競馬場でオススメしたい商品はありますか?
店舗担当競馬場の限定グッズでいうと、トートバッグがイチ押しなんですよ。ショッピングバッグとして使っていただけますし、ここに「NAKAYAMA RACECOURSE」と書いてありますし、いろいろな物が入りますので使いやすいです。
梅田やっぱり青とオレンジ色にしたのは、こだわりがあるんですか?
商品担当コントラストをはっきりしたいというのがありまして、全10競馬場で作っているので、他とかぶらないように色は選んでいます。なんとなく、その競馬場のイメージに合う色を添えるようにしています。
梅田商品開発をするなかで、こだわったものやお気に入りのグッズってありますか?
商品担当「御駿印」もそうなんですけど、個人的にはガーゼハンカチがオススメで、中山というか千葉県の特産品のピーナッツをあしらっています。
梅田ここでしかない感じのこだわりですね。
商品担当福島競馬場だったら「赤べこ」だったり、東京競馬場だったら「富士山」が入っています。
梅田うまいですね。これもコレクションしちゃいます。本当によく考えていらっしゃいますね。
商品担当老若男女が使いやすいものでもありますので。
梅田たくさんある商品全体で売り上げ上位はどんなグッズなのでしょう?
店舗担当アイドルホースのぬいぐるみ、“ガチャガチャ”と言われるカプセルトイ、マフラータオルでしょうか。いろんなレースでマフラータオルは作っていますので。
梅田GⅠレースなどイベントごとのタオルは人気なんですね。お値段の割に品質が良くて、私も使っていますよ。
商品担当コレクションしてくださっている方もいらっしゃるみたいです。
店舗担当「御駿印」だと、競馬場と馬の物以外にも、レースをモチーフにした物もあります。たとえば有馬記念とか、今年で言うと金杯とかです。その年の日付とレース名をあしらっています。
梅田それだと自分が実際にレース、競馬場に来たという思い出の品にもなるわけですね。

現場の声から実現した商品もあります
梅田馬ではドウデュース、ニシノデイジー、ベラジオオペラ…、本当にたくさんありますね。こういった企画を考えていくこと自体が大変なことだと思いますが、いつも「アイデアないかな」とか、考えていらっしゃいますか?
商品担当もちろん毎日のように考えていて、「こういう馬が勝ったら、こういう展開ができるかな?」とか、常に自然とアイデアやイメージが出てくるような感じです。みんな競馬が好きですし、店頭から逆に「中山からこういうことがあったから、こういうのはいいんじゃない?」とかアイデアをもらったりして、一緒に発想を集めていく形です。
梅田具体的なエピソードってありますか?
店舗担当例えば、馬名と勝負服が刺繍されたハンドタオルが商品としてあるのですが、既存の商品にオジュウチョウサンの馬名入りのハンドタオルを追加で作成してもらいました。お客様のご意見もありますし、現場のスタッフからも「オジュウチョウサンをもっとプッシュしたいから、こういのう作ってくれないか」と、様々な声から実現した商品です。
梅田結構ボトムアップで企画が実現することもあるのですね。風通しが良いのが素晴らしいことですし、クリエイティブなお仕事ですもんね。
商品担当競馬が好きなので、自然とそういう会話になることが多いです。
梅田皆さん、思い入れがあってこの仕事をしていらっしゃるからですね。今後、やりたいことなどはありますか?
商品担当・店舗担当競馬が好きな方はもちろん、そうではない人にも愛されるような商品を目指していきたいなと思っています。
梅田素晴らしいご意見ですね。もっと大きく広げていきたいという思いが伝わってきました。今は子供から大人までいろいろな方が競馬場に遊びに来ますものね。馬主さんにとっても、自分の馬をグッズにしてもらったら、すごく喜んでくださいますよね。GⅠレースの出走馬のボールペンは競馬ファンにも人気ですし、自分の馬の名前が知られることによって嬉しい馬主さんはいらっしゃいますよね。実際にそのように聞いています。競馬場に来てもらって楽しんでいただくのはもちろん、競馬以外のところでも売ることも面白いと思います。
店舗担当イベント的にはやったりしているんですよ。プロ野球の楽天モバイルパーク宮城や横浜スタジアム、Jリーグのノエビアスタジアム神戸でもJRAのイベントがあった際にターフィーショップを出店しました。
(構成:スポーツ報知 坂本達洋、Photograher:山口比佐夫)

梅田 陽子
セントフォース所属。学習院女子大在学中より、日本テレビ「きょうの出来事」お天気キャスターとしてデビュー。2006年よりグリーンチャンネルキャスターとして、中央、地方競馬に携わっている。情報、スポーツ番組MC・リポーター、イベントMCとして活動中。馬とお酒と音楽(ピアノとチェンバロとパイプオルガンの演奏をします)が好き。

吉田 俊介
1974年北海道出身。(有)サンデーレーシングの代表で、ノーザンファームの副代表。中山馬主協会理事(広報インタビュー担当)。
