きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今週はダービーです。ディープブリランテがその名を歴史に刻んでから1年。その翌週からスタートした世代の頂点を目指す挑戦は、今週日曜にクライマックスを迎えます。

この世代の覇権争いは、当初コディーノが中心となり動いていくものと思われていました。デビューから3連勝、東スポ2歳Sではレコードで圧勝と、自信に満ち溢れた走りで頂点の階段を駆け上がっているかのような佇まいを魅せていたのがコディーノでした。

しかし昨年暮れ、朝日杯フューチュリティステークスで様相が一転します。圧倒的人気となっていたコディーノに先着したのは、7番人気のロゴタイプでした。

「波乱」「大金星」そんな見出しが踊った2歳王者の誕生でしたが、その後のレースで、ロゴタイプは波乱ではなく実力であったことを証明していきます。振り返れば、2歳時の札幌2歳Sでコディーノの4着だったロゴタイプですが、休養を挟んで出走したベゴニア賞では体重がプラス18キロ。時計がでやすかった馬場とはいえ、休み明けで0.2秒上回る2歳コースレコードを出すなど、デビューから出走した4戦とは別馬のような進化を遂げていたことが伺えます。

そのロゴタイプには父ローエングリンから距離克服の声がつきまとうようです。しかし祖父シングスピールは1996年にジャパンカップで快速を魅せた馬ですから、その血は同じ舞台で活きることでしょう。ぜひ人々を魅了する走りでその名を歴史に刻んでください。

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