きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

役者、揃いはじめる

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日曜中山競馬場では皐月賞トライアルの弥生賞が行われました。
ラジオNIKKEI杯京都2歳ステークス馬のベルラップに、ホープフルステークス馬のシャイニングレイ、シンザン記念馬のグァンチャーレ、新設重賞のいちょうステークス馬クラリティスカイ、デイリー杯2歳ステークス馬のタガノエスプレッソ、札幌2歳ステークス馬のブライトエンブレム、そして東京スポーツ杯2歳ステークス馬のサトノクラウンと、今年の弥生賞は出走馬11頭中なんと重賞馬が7頭そろってのレースとなりました。

レースを制覇したのはサトノクラウンでした。2着には1馬身半差でブライトエンブレムが入り、3着にはさらに2馬身半離れてタガノエスプレッソの決着でした。
サトノクラウンは父Marju、母父Rossiniの血統です。Marjuは種牡馬として日本では聞き慣れないかもしれませんが、母父としては2011年の桜花賞馬マルセリーナや2012年のスプリングステークス馬で昨年のマイルチャンピオンシップ3着のグランデッツァなど活躍馬を送り出しています。またサトノクラウンの母ジョコンダIIは繁殖牝馬としてイギリスのG1チェヴァリーパークステークス馬 Lightening Pearl を送り出しています。サトノクラウンはそのLightening Pearlの全弟になります。
Lightening Pearlが勝ったチェヴァリーパークステークスは過去にジェンティルドンナの母ドナブリーニが勝ったレースでもあります。

サトノクラウンは東京スポーツ杯2歳ステークス、弥生賞と重賞2勝目。新馬戦から3連勝で皐月賞へ名乗りをあげました。直線坂を上がってからも脚色は伸びるばかりで、まだまだ奥が深そうな走りでした。
無敗の3連勝で弥生賞を制したのは、アグネスタキオン、ディープインパクトにつづいて史上3頭目になるようです。これだけの成績をあげながらその血にサンデーサイレンスの名はありません。群雄割拠する中から徐々にクラシックへの役者が揃ってきました。皐月賞、そしてダービーと今年はどんなドラマが展開していくのでしょうか。

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