きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

皐月賞への王道ルート

中山競馬場の正門をくぐった先にある河津桜が、一分~二分咲き程に開花し、春の装いが感じられるようになりました。
今週の中山競馬場ではクラシック初戦の皐月賞に向けてトライアルの弥生賞が行われます。
3着までに皐月賞への優先出走権が与えられ、本番と同じ中山・芝2000mで行われますから、毎年、世代屈指の素質馬がクラシックへのプラチナチケットを獲得するため、一堂に会します。

今回も重賞ウイナーが7頭もいる豪華メンバーです。

中でも注目なのはホープフルSを制したシャイニングレイでしょうか。
大種牡馬サンデーサイレンスの後継者のポジションを早くも手にいれつつあるディープインパクト産駒で、母のシェルズレイも2006年のチューリップ賞・ローズSともに2着、桜花賞・秋華賞と善戦しており、血統面でも申し分がありませんね。
無傷の3連勝を飾れば、一気に皐月賞の主役候補となりそうです。

対するはもう一頭の2戦2勝の重賞馬サトノクラウンでしょう。
父 Marju、母 Flame of Taraの血統で父のMarjuはわずか7戦のキャリアでターフを去りましたが、種牡馬となった後、多くの重賞馬を送り出す名種牡馬となりました。
半姉には英オークス・愛ダービーを勝ったサルビルもいますから、こちらも素晴らしい血統です。
前走はゴール前で持ち前の瞬発力を発揮し、鮮やかに差し切り勝ちを収めましたね。
初の中山コースでどのような走りを見せてくれるのか楽しみです。

他にも朝日杯フューチュリティS3着のクラリティスカイやホープフルS2着のコメート、シンザン記念の覇者グァンチャーレらもいますから、皐月賞への切符を掴み取るのも一苦労かもしれません。
「弥生賞」の「弥」は「ますます」、「生」は「生い茂る」と使われますから、花や草木が芽吹き始めるこの季節とともにクラシックロードを牽引するヒーローの誕生に期待が高まりますね。

×