きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

キズナのお兄ちゃん

ようこそいらっしゃいませ。

メイダン競馬場はドバイミーティングのトライアルレースが熱を帯びています。先週はG2マクトゥームチャレンジ・ラウンド2(ダート1900m)が開催され、同ラウンド1(ダート1600m)で2着だったフランキーフォーフィンガーズがG1馬プリンスビショップをアタマ抑え込みました。血統欄を見て驚かされました。この馬、新冠のノースヒルズの生産馬で現役時代はアメリカで名門ニール・ドライスレール厩舎に所属し、前田幸治さんの所有馬として走ったサンデーブレイクの産駒です。G2ピーターパンSを日本産馬として初めて勝った一流馬でした。逆にカジノドライヴはアメリカ産の日本調教馬の初勝利でしたね。

父フォーティナイナー・母キャットクイルの血統ですから、ノースヒルズの誇りであるファレノプシスの半弟、ダービー馬キズナの半兄ということになります。引退後は名門牧場ゲインズウェイファームにスタッドインしたのですが、やがてフランスに移籍し、そこでG1イスパーン賞などを制したネヴァーオンサンデーを輩出して成功しました。

フォーティナイナー系は日本で大成功したのですが、後継馬エンドスウイープが11歳で早逝し、現状はその産駒であるダート短距離のサウスヴィグラス、スウェプトオーヴァーボード、アドマイヤムーンなどが地味に頑張っている程度です。サンデーブレイクは今年16歳と微妙な年齢なのですが、生まれ故郷に錦を飾るなんて話にはならないのでしょうか。

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