きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2010.12.29

ようこそいらっしゃいませ。

昨日はヴィクトワールピサと市川義美オーナーの2011年にかける壮大なプランというお話をしました。ドバイ、香港、フランスを転戦するスケールの大きさです。

そこで注目されるのが父ネオユニヴァースの成長力です。ご存じのように08年デビューの初年度産駒からダービー馬ロジユニヴァース、皐月賞馬アンライバルドと快進撃を続け素晴らしい実績を示してくれました。ところがロジもアンライもその後は未勝利のままです。早熟血統なのでは? そんな疑念が広がってきました。

09年デビューの二期生の代表格はもちろんピサですが、デムーロ騎手できさらぎ賞を勝ったネオヴァンドームもその後は順調さを欠いて早熟かも?と疑念を募らせました。今年デビュー組からも札幌2歳Sを勝ち、ラジオNIKKEI杯2歳S2着のオールアズワンを輩出して安定した産駒成績を残しています。

ネオユニヴァース自身も皐月、ダービーの2冠以降は結果的には伸び悩んでいます。原因はどこにあるのでしょうか?ひとつにはサンデーサイレンスから受け継いだ並み外れた“闘争本能”にあるのかもしれません。

サンデーはレース中に他馬を噛みいった逸話が残っていますが、この烈しい気性はその父ヘイローから受け継いだと思われます。ヘイローは厩務員を噛み殺そうとしたと伝えられています。そのためザルのようなものを口に装着されたほどです。この烈しさがうまく集中されると素晴らしい闘争心を発揮し、逆に噛み合わないと凡走を繰り返すことになります。好不調の波が激しいタイプといえるのかもしれません。

ロジユニヴァースの場合はこのヘイロー3×5の配合でした。脚元に問題を抱えているというハードルを持っていますが、どこかで歯車が再び噛み合えば復活するのではないでしょうか。ヴィクトワールピサはさらに極端でヘイロー3×4のクロスです。ジャパンCや有馬記念のゴール前で見せた驚異の粘りは代々伝えられた闘争本能がほとばしり出たものなのでしょう。ちょっとゆっくりして春にはまた一段上の成長力ギアに点火してください。