きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ネット社会の賜物

ようこそいらっしゃいませ。

競馬場で出会う知人の中には開催三場36レースことごくの馬券をすべて買うという猛者が珍しくありません。競馬は見ているだけでも十分に楽しいものですが、馬券というスパイスを効かせると、一層味わい深いものになるようです。甘かったり辛かったりホロ苦かったり、ときには思いがけない余韻を残してくれたりします。馬券を通じて、競馬の奥深さを改めて知るという効能もあります。人それぞれでしょうが、競馬と馬券はコインの裏表のようなものかもしれません。そもそもファンが馬券を買わなければ、競馬という国民大衆を楽しませる興行それ自体が成立しません。参加料というか、ご祝儀みたいな心意気がないと不要不急の営みは維持していくことが困難です。

日本馬が出走する海外の大レースの馬券をJRAを通じて買えることなるようです。昨暮、当協会主催の有馬記念プレミアムレセプションパーティーで来賓の自民党競馬進行議員連盟・橋本聖子会長が実現を明言してくれましたが、こんなに早く現実になるとは思いがけないことでした。関係諸先生の尽力に感謝の気持ちでいっぱいです。

海外競馬が身近になるという利点も大きいのですが、海外競馬の売上増大に幾ばくかの貢献ができるのも嬉しいですね。楽しませてもらっているのですから、何らかの協力をするのは当然だと思います。それが馬券という形であればお互いがハッピーになれます。政府、JRAの英断と評価して良いでしょう。ただ出走馬の情報などを国民にどう伝えるか、難しい課題もいろいろありそうです。国内のレースでも馬券的中は至難の技なのに、それが海外となるとどうなるのか?不安もいっぱいです。でもネット社会がここまで定着すると、無数のネットボランティアたちが水先案内人となって、案ずるより生むが易しみたいなことになりそうな気もします。この試みはある意味、ネット社会の賜物かもしれません。英断の成功を祈りたいですね。

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