きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

芝で踊ったヴァーミリアンの血

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中山競馬場で行われた3歳牝馬重賞のフェアリーステークスは11番人気のノットフォーマルがスタートから先手を奪いそのまま逃げ切って優勝しました。
ノットフォーマルは前走赤松賞8着からの参戦で、今回が重賞初制覇になります。父はヴァーミリアンで母父マンハッタンカフェの血統です。

ヴァーミリアンは2006年から2010年にかけて日本のダート界を牽引してきた馬で、中央・地方合わせてダートG1・9勝の記録を残した歴史的名馬です。
ダートG1を総なめにしたヴァーミリアンですが、2歳から3歳秋までは芝を舞台に走り続けていました。
2歳暮れにラジオたんぱ杯2歳ステークスで、ローゼンクロイツ、アドマイヤジャパン、シックスセンスらを退け重賞制覇すると、翌年スプリングステークスからクラシックへと向かいます。

しかし皐月賞ではディープインパクトの12着に敗れ、ダービーを目指して挑んだ京都新聞杯でも12着と大敗。秋に神戸新聞杯に出走するもディープインパクトの10着に敗れてダート路線へと転校します。これがヴァーミリアン伝説の始まりでした。

ヴァーミリアン産駒での重賞勝利はノットフォーマルが初になります。
ダートでひとつの時代を築いたヴァーミリアンが、種牡馬としてその名を芝でも残すことができるでしょうか。

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