きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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3カ月後に迫った凱旋門賞は地元優位というお話をしています。アンドレ・ファーブル厩舎の3本の矢も強力ですが、フランス勢で最大の惑星は3歳牝馬のトレヴでしょうか。

仏オークスが従来を2秒以上も上回る驚異の快レコード。もしかして7戦7勝で凱旋門賞を制したザルカヴァ級?父がモンジュー直仔モティヴェーターで、母系は4代母に32戦9勝、2着が凱旋門賞を含めて14回もある女傑トリリオン、その娘は凱旋門賞3着2回など鉄の女と呼ばれたトリプティクです。

トリプティクは6カ国を渡り歩きG1を通算9勝した女丈夫。史上最高レベルの評も高いダンシングブレーヴの凱旋門賞が3着、80年代最強牝馬の一頭といって間違いないでしょう。1986年と87年の2度ジャパンCにやってきたときは、前哨戦の富士S(当時は1800mのOP)をアッサリ5馬身ちぎり、490キロ台の逞しい馬体ともども、さすが鉄の女と思わせました。このトリプティクの半姉がトレヴの曽祖母にあたります。今や伝説となった鉄の女の物語を蘇らせてほしいものです。

さて、今週は土曜の愛オークスが面白そうです。英オークスの1、2着馬、ともにラルフ・ベケット厩舎所属のタレントとシークレットジェスチャーが再対決します。オークスでついた4馬身近い差がどれだけ詰まるのか?

仏オークスでトレヴの2着したチキータはまだ未勝利ながら、逸走したかと思えば大一番で激走する、何ともオルフェーヴルチックな破天荒な魅力の持ち主です。この馬の走りがトレヴの実力の物差しになるのかも?

母の半姉にフランケルの母カインドがいる良血リポステ、オーナーブリーダーがカリッド・アブデューラ氏、セシル厩舎とチームフランケルゆかりの血統と人脈、大駆けがあるかも?

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