きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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月が替わるとヨーロッパではカルティエ賞の選考が始まります。欧州重賞レースのポイント、記者投票、ファン投票の3本柱で各カテゴリーの優秀馬、年度代表馬が選ばれます。1991年に発足した顕彰制度、年度代表馬の顔ぶれは、さすがに目の眩むような名馬のオンパレードです。とくに近年は2年連続のフランケル、女帝ゴルディコヴァ、シーザスターズ、ザルカヴァと絶対的な存在が名を連ねます。今年も凱旋門賞圧勝のトレヴで決まりなんでしょうね。彼女はもう歴史になったと言えるのではないでしょうか。

しかし各部門毎の優秀馬選出はかなり難しそうです。シーズン前半と後半で活躍馬が入れ替わっているからです。2歳戦線は昨年のドーンアプローチやサーティファイ、彼や彼女のような抜けた存在が見当たらず、最後の最後まで選考は難航するかもしれません。3歳牝馬はトレヴで文句なしなんでしょうが、今季G1を3勝したスカイランタンの存在も侮れません。牡馬はドーンアプローチが季初の勢いを減速させ、彼をサセックスSで打倒したトロナドも有力圏内ですね。ルーラーザワールドもダービー後がパッとしません。

古馬陣もG1・3連勝のアルカジームが高評価されるでしょうが、尻すぼみに終わった後半戦の不振はどうしたものでしょう。故障がちで今季も2戦しか消化できなかったファーですが、ロッキンジSと英チャンピオンSとG1を2勝しています。頂上戦チャンピオンS勝ちのアドバンテージは大きいです。いずれにしろ混戦模様というのが今季の印象でした。ポスト・フランケルは現れるのか?大きな課題を来季に持ち越したシーズンでしたね。

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