きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

毎週水曜と木曜は海外競馬の話題を中心にお届けしています。ヨーロッパはおおむねシーズンオフ、障害の季節に入ります。アメリカは平地競走は休みなく行われているのですが、G1レースはめっきり少なくなって閑散期といった感じ。有力馬のほとんどは来春まで休養で英気を養います。もっとも南半球ではシーズン真っ盛りなのですが。

さて、このシーズンになるとプロ野球の世界では、ストーブリーグで選手や監督などの動静が話題になります。今年は田中将大投手のMLB移籍が注目の的ですね。それほど華やかでも大規模でもないのですが、競馬の世界にも似たようなことはあります。ライシーズンに備えた種牡馬の移動がそれでしょうか。

先日、ダーレージャパンがハードスパンの導入とストリートセンスの米ダーレーへの放出を発表しました。これは同じグループ内ですから移籍というよりは、人間社会で言えば転勤とか関連会社への出向みたいなこと?それはさておき、この2頭、実は同期のライバル関係でした。ケンタッキーダービーではストリートが勝ち、スパンが2着。続くプリークネスSはダービー3着のカーリンが巻き返し、ストリート2着、スパン3着という結果になりました。完全な三強時代の訪れにファンは熱狂しました。

ところが三冠最後のベルモントSで大どんでん返しが。ストリートは休養に入り不在でカーリンが断然人気でした。しかしレースはやってみないと分かりません。牝馬のラグストゥリッチーズが直線で逃げ込みを図り、追ったカリーンが頭差まで迫ったところがゴールでした。ラグストゥリッチーズは半兄ジャジルに次ぐ兄弟制覇、夢は翌年の半弟カジノドライヴによる3連覇に繋がれました。近年では最強世代であり、最近は不振続きのアメリカ競馬が多いに盛り上がった最後の年という気がしています。脱線気味になりました。続きは明日お届けします。

×