きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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昨年のケンタッキーダービー馬アニマルキングダムですが、8ヶ月ぶりの復帰戦を相手が弱かったこともあり楽勝、ドバイワールドCへ向けて順調なスタートを切りました。

この馬の凄いところは、芝とAWでそれぞれ2勝ずつ、ダートでも前述のようにダービーを勝ってしまった前代未聞のオールマイティぶりにあります。血統をたどっていくと世界各国の血が集められています。どんな環境にも順応する逞しさが宿っているのでしょうね。

父ルロワデザニモーはブラジル産、3歳時にアメリカに移籍し、芝のレースで8連勝を含む活躍を見せました。その父キャンディストライプスは仏2000ギニー2着などフランスで走り、種牡馬としてアルゼンチンに渡っています。ご存じバブルガムフェローのお兄さんですね。

種牡馬としては素晴らしく南米チャンピオンに輝いています。中でもウルグアイでデビューしアメリカに転戦したインヴァソールはBCクラシック、ドバイワールドCを総ナメ、一時代を築いた強豪として世界に名を売りました。牝馬のディファレントも南北アメリカを股にかけてG1を4勝、全妹にアルゼンチンスターがいますから、ペルーサの叔母さんということになります。

さて話が飛びましたが、アニマルキングダムの母ダリシア、彼女はドイツ生まれのアカテナンゴ産駒ですね。もう数えきれないほど様々な環境に適応してきた血です。ちなみに彼女は現在、社台ファームに繋養されており、2歳がミスターグリーリーの持ち込み、1歳はネオユニヴァースの牡駒が順調に育っています。

異端血統と言えるのかもしれませんが、健康な逞しさに富んでいます。日本勢の強力なライバルになりそうなアニマルキングダムです。

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