きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

今週から春の中山開催が2回連続で行われます。弥生賞からスプリングS、皐月賞へと至るクラシックロードです。昨年は開催期間中に東日本大震災に見舞われ、開催そのものが中止されたり多くの重賞レースが他競馬場に移設されたり大変な思いをしました。あれから、もう1年が経つんですね。

さて、今春の中山開催、第1弾は中山記念です。1936年創設と中山大障害に次ぐ歴史と伝統を誇ります。以前は大障害と同様に春秋2回施行されていました。年1回となったのは1952年から、57年に距離1800mとなり、72年から3月中旬、00年から現在の時期に固定されています。

時期が時期ですから、パンとした良馬場は望みにくく、ハイセイコー、タケホープの両雄揃い踏みとなった74年は、不良馬場でハイセイコーが大差勝ちで観衆をどよめかせました。83年のエイティトウショウなんかは1分55秒7と、ダート未勝利並みの怪時計(?)で勝利を収めています。

もうひとつ特徴的なのは、その年の出世馬が出現すること。96年に13ヶ月ぶりを横山典弘騎手で制したサクラローレルは、春の天皇賞を戴冠、暮れには有馬記念を勝っています。翌々年にはサイレンススズカが重賞初勝利を決め、ここから無敵の重賞5連勝をスタートさせています。

昨年のヴィクトワールピサは史上に残る強い勝ち方をして、ドバイワールドC制覇への狼煙を打ち上げています。いま思うと有馬記念、中山記念、ワールドC、このあたりが彼の競走生活のピークだったのでしょうか。それにしても本当に強い馬だったと思います。

さて、今年はどの馬がここをジャンピングボードに2012年のスター街道に飛び出していくのでしょうか。今週はそのあたりを中心に探っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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