きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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4月24日(火)に中山競馬場で「JRAブリーズアップセール」が開催されます。「JRAブリーズアップセール」は2歳馬の調教セールで、JRAがセリ市などでが購入し育成した馬を販売しています。

セリでの調教馬のセールスポイントは、『時計の速さ』で馬をアピールする米国流に対して欧州では調教タイムよりもトータルの馬の仕上がりをアピールし、JRAブリーズアップセールはというと、『時計よりも馬の走法や出来映え』を重視しています。

当日は全国各地の1歳市場で購買した約80頭と、JRAの生産馬、日高と宮崎の育成牧場で調教された馬の85頭が上場を予定されてます。

馬主にとっては2歳馬を4月に購入するわけですから、早ければ夏に愛馬のレースを見ることができ、かつ当歳や1歳でに比べてデビューするまでに必要な育成費用や預託料が少なくて済むメリットがあります。

JRAブリーズアップセール出身馬は以前は「抽せん馬」と呼ばれていました。セリ方式になったのは2005年から。それまでは同じ価格に設定された馬をガラガラポン!の抽選で順番を決めて選んでました。

セールからはこれまで多くの活躍馬が出ています。昨年ニュージーランドトロフィー(G2)を優勝したエイシンオスマン、2008年朝日杯フューチュリティSを優勝し最優秀2歳牡馬となったセイウンワンダー、2001年最優秀2歳牝馬のタムロチェリー、1997年最優秀3歳牝馬のアインブライド、オークス優勝のイソノルーブルなど、比較的2歳の早いうちからの活躍が目立ちますね。今週行われるフィリーズレビューに登録しているエイシンキンチェムもセール出身馬です。

JRAは調教育成の技術に加え、生産育成の技術開発や調査研究を進め、生産者へ成果の普及をして「強い馬」を作ることを目的としてこの事業を実施しています。昨年からはJRAの生産馬も上場され、デビューした馬4頭のうち、マロンクンが1勝をあげオープン競走にも出走しています。

いつの日かJRA育成馬が世界の大レースで優勝できる日を目指して、関係者の皆さん頑張ってください。

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