きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今週、京都競馬場に登場する王者オルフェーヴルに注目が集まっています。前走の阪神大賞典では逸走後、最後方から猛然と追い上げオルフェーヴルは圧倒的な存在感をアピールしました。しかし今回は勝ってその強さを示す舞台でしょう。

距離3200m、淀の坂を2度越える天皇賞(春)は長丁場ならではの思惑や駆け引きがぶつかり合い、これまで数々のドラマを生んできました。

2004年、この年の天皇賞(春)は、皐月・ダービーと制したネオユニヴァース、菊花賞馬ザッツザプレンティ、クラシックで善戦し期待され続けていたリンカーン、ゼンノロブロイと四強が集い役者が揃ったレースでもありました。

しかし、後続に7馬身差をつけ勝ったのは前走ダート競走2着からの参戦でこのレース10番人気のイングランディーレで、掲示板にのったのは四強のうちゼンノロブロイのみと大波乱の結末となりました。

四強が互いに牽制し合うなか、横山典弘騎手はスタートからイングランディーレを押して先頭へ行かせます。向正面の坂越えでは2番手以下に20馬身以上差をつけたイングランディーレは、最後の直線で頭を上げ白い息を吐きながらもながらも必死に追われ走りきり、なんと、そのまま逃げ切ってしまったのです。横山騎手の「してやったり」の表情も印象的でした。

さてことしはオルフェーヴルをめぐり、淀の舞台でどんな駆け引きが繰り広げられるのでしょうか。

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