きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

明日のジャパンカップデー、楽しみなイベントがあります。シンボリルドルフがやって来るというのです。

1985年の第5回JCの優勝馬というより、日本初の無敗の三冠馬(ディープインパクトは2頭目)でその年の有馬記念、翌年の春天、JC、有馬連覇など15戦13勝、うちG1は7勝、とにかく強い馬でした。“パーフェクト”という言葉がぴったりでした。

1歳上に三冠馬ミスターシービーがいて、皇帝ルドルフが続いて2年連続で三冠馬が誕生し、88年にオグリキャップがJRAデビューする数年間は日本の競馬がもっとも大衆的でもっとも熱かった時期でした。

実は先日、そのルドルフに会ってきました。本サイトの『ホースマンサロン』の取材でお邪魔したのですが、彼は成田空港近くのシンボリ牧場でいまも大切にされ元気にしていました。

29歳という年齢をまったく感じさせない最上等のビロードのような光沢を放つ鹿毛は薄い皮膚を通して神々しさをさえ漂わせていました。単なるサラブレッドというよりは、もはや“神の領域”といいたくなるオーラでいっぱいです。

明日の東京競馬場、お昼休みの12時10分ごろにパドックに勇姿を現してくれます。懐かしさなんかではなく、あなたは思いもかけない感動を味わうことになるはずです。ぜひお見逃しなく。

なお、シンボリ牧場の和田容子さんにインタビューをお願いした『ホースマンサロン』は12月中旬から掲載予定です。スピードシンボリ、ルドルフ、シンボリクリスエスと3頭で合計6度の有馬記念制覇を成し遂げた物語が有馬の季節にスタートします。どうぞお楽しみに。

×