きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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ヴィクトリアマイルは今年で7回目と歴史の浅いG1ですが、なかなか味わい深いレースを毎年見せてくれています。ウオッカ、ブエナビスタのような歴史的名牝が勝利の美酒に酔い、同じウオッカ、ブエナビスタが屈辱を味わってきたレースです。

ウオッカは4歳時にエイジアンウインズの2着に敗れます。エイジアンにとっては、まさに一世一代の大駆けでした。彼女はG1の勲章を胸に牧場へ帰り、BCターフ連覇のコンデュイットとの間に1歳牡馬がいます。

さて敗れたウオッカは中2週で安田記念に挑み、香港馬アルマダ以下に3馬身半の圧勝劇を演じてくれます。考えてみれば、翌年のヴィクトリアM、安田記念連覇も含めて東京マイルは4戦3勝、負けたのはエイジアン1頭だけでした。こういうドラマがあるから競馬は面白い。ちなみにウオッカのシーザスターズとの初仔も1歳牡馬です。東京のターフで母仔2代の対決が見られるかもしれません。

ブエナビスタにも触れておくと、彼女は4歳時に戴冠しています。しかしジャパンCで降着の憂き目にあい、有馬記念も2着、満を持して臨んだヴィクトリアMもアパパネに完敗の2着でした。ウオッカやブエナビスタのような常識を超える牝馬でも連覇が難しいのがヴィクトリアマイルというレースです。今年のアパパネ、どんなレースを見せてくれるのでしょうか。

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