きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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『戦いで殺し損ねた男は強くなって戻ってくる』ジャパンCで2着降着になったクリストフ・スミヨン騎手がこんな言葉を口にして、あちこちで物議をかもしています。

『日本で乗るなら日本のルールに従うべき』もっともです。『あれくらいシビアな騎乗でなければ、日本人騎手は外国人騎手に永遠に太刀打ちできない』松田博資調教師の言葉ですが、分かるような気がします。『オーナーありきの欧州と(馬券を買う)ファンありきの日本、競馬文化の違いなのだ』うーん、深いですねぇ。もう少し冷静に考えてみたい問題です。

さて、スミヨン騎手の真意はちょっと不明なのですが、『もしかしたら、彼女は私が騎乗した中でもっとも素晴らしい牝馬』とブエナビスタを絶賛しています。“有馬で倍返しにしてやる”みたいな気持ちなのでしょうか。

ところで“私が騎乗した”牝馬といえばザルカヴァの名前がストレートに思い浮かびます。デビュー以来7戦不敗で凱旋門賞を制した名牝です。スミヨン騎手はそのすべてで彼女に騎乗しています。その彼女よりブエナビスタは素晴らしいということでしょうか。

もっともザルカヴァは3歳で引退しブエナは現在4歳、単純な比較はできないのでしょうが、オーナーやトレーナーや馬券を買ったファンへのお詫びと多少の社交辞令も含まれているのでしょう。それにしても最大級の賛辞といっていいでしょう。

まぁ、確かに今のブエナビスタは強いですよね。歴史的名牝といって差しつかえないと思います。今のところ彼女もローズキングダムも有馬出走のかまえ、12月26日がいつもに増して熱くなりそうです。

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