きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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7月7日の七夕を間近に控え、今週は福島競馬場で七夕賞(G III)が予定されています。先週のラジオNIKKEI賞に続き、本レースも昨年は中山競馬場で行われ、1年ぶりに福島競馬場に戻ってきた夏の名物レースです。2006年からはサマー2000シリーズに登録され、注目のレースとなっています。

今ではすっかり夏の名物レースとして定着している七夕賞ですが、もともと3歳以上の芝1800mとして福島競馬場で創設され、現在の形に落ち着くまでに開催時期がおおよそ名前にそぐわない秋に開催されたり、東北記念と一時改名されたり、夏に戻して距離を2000mに変更したりと紆余曲折がありました。

1986-07-6日に行われた七夕賞はまさに、七夕に相応しいレースだったと言われています。当時のレースには、重賞常連馬や素質馬がズラリと顔を並べ、さらに「未完の大器」と呼ばれ、人気を博したサクラトウコウが約1年半ぶりにレースに復帰したのもその理由の1つになっています。前日の雨による不良馬場で行われた七夕賞は、1・2番人気を退け、3番人気サクラトウコウが早めの抜け出しを成功させ見事優勝します。2着にはダイヤモンドラーンが入着。7枠の2頭が1着2着となり、枠連で「7ー7」、まさに絵に描いたような決着劇。

創設から現在に至るまでの46年間、七夕に由来する「7ー7」で決着がついたのはサクラトウコウが優勝した この年限りなのです。

このような、思いがけないドラマがあるから競馬は面白い。あなたは、そう思いませんか?

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