きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

先月のマーメイドSで才能を開花させたグルヴェイグが、屈腱炎で早すぎる引退となりました。父ディープインパクト、母エアグルーヴ、半兄にはルーラーシップ。超良血馬として、これからの更なる活躍が期待されていました。

管理調教師の角居調教師やオーナーサイドにとっても苦渋の決断だったのではないでしょうか。競走馬としてのキャリアは終えましたが、繁殖牝馬として元気で丈夫な子供たちを未来のターフに送り出してほしいですね。

グルヴェイグの引退と入れ替わるように、2011年のセレクトセールで3億6000万円の高値が付き、話題をさらったグルヴェイグの全妹ラストグルーヴが栗東の藤原英昭厩舎へ入厩しました。さらに2011年のダービー馬エイシンフラッシュの半妹アルテミスハートも同厩舎へ。ラストグルーヴの父は、ディープインパクト。アルテミスの父は、ハーツクライ。この両馬の名前を聞いて、ピンッときませんか?

デビューから無敗の6連勝で3冠を達成したディープインパクトが3歳最後のレースに選んだ有馬記念。観衆の期待を余所に一番最初にゴールを駆け抜けたのは名手C.ルメール騎乗のハーツクライでした。14戦の競走生活で唯一、国内で黒星を喫した相手なのです。

激走を演じた2頭の戦いは、種牡馬となってからも続きます。2頭の父はサンデーサイレンスですから、彼からみれば仲の良い兄弟ケンカなのかもしれませんね。競馬がblood sports(ブラッド=血)といわれる由縁ですね。

×