きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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凱旋門賞戦線が物凄いことになってきました。一昨日のインターナショナルSをフランケルが7馬身差の圧勝。2つの課題を一気にクリアしてしまいました。1つはマイルを超える距離は初めてだったということ。いま1つは楽勝続きもあって余り早い時計のない馬だったこと。

距離は半兄ブレットトレインがダービートライアルSを勝ち、半弟ミッションノーブルも12ハロンのG3を制しているように、気性が成長すれば血統的には何の問題もないことを証明しました。さて、今回の2分06秒59はかなりの水準の時計です。09年シーザスターズの2分05秒29のレコードには及びませんが、03年ファルブラヴの2分06秒84よりは早いタイムでした。ご承知のようにシーザスターズは良馬場の凱旋門賞を快勝し、ファルブラヴは高速馬場のジャパンCを勝っています。フランケルもロンシャンへの適応力を感じさせてくれました。

そこで色めき立ったのがブックメーカー各社です。ノーリストだった彼を一躍1.3倍の一番人気に抜擢したのです。これは42年ぶりの三冠馬をめざすキャメロットをしのぐものです。この両雄だけではなく今年の凱旋門賞は相当に粒揃いです。ロンシャン大好きの昨年の覇者デインドリームは、今年キングジョージをも制して歴史的名牝の座に就きました。昨年の2着馬シャレータは昨日のヨークシャーオークスに勝ち、同3着馬スノーフェアリーも鮮やかに復活しました。キングジョージ馬ナサニエルも今季は順調に使われています。もちろん我らがオルフェーブルも圏内の1頭に評価されています。古馬勢も一筋縄ではいかない強豪が顔を揃えた印象です。

それにも増して不気味なのは3歳牝馬勢の存在です。ディープインパクト産駒のビューティーパーラーは、ヘンリー・セシル調教師が『彼女はマイラー』と示唆しており、出走は微妙ですが前売り人気は相変わらず高いようです。しかし彼女以外にも3歳牝馬のレベルはかなりのものですね。明日はその辺りを探って見たいと思います。お楽しみに。

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