きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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10月7日に行われる今年の凱旋門賞はニジンスキー以来42年ぶり、三冠馬をめざすモンジュー産駒のキャメロットが注目の的で、ブックメーカーの前売オッズもこれまで独走状態でした。ところがマイルに戦線を限定して12連勝のフランケルが距離を延ばして約2100mのインターナショナルSを圧勝するとにわかに風雲急を告げてこの怪物が話題の中心に座りました。

実のところフランケルの次走(ラストラン)は、10月20日の英チャンピオンSかクイーンエリザベス2世Sとされ、本当にロンシャンに姿を現わすのかは分かりません。でも希代の名馬が世界の最高峰レースを走る光景を見たい、そんな世界中の競馬ファンの熱い思いがブックメーカー各社を突き動かしているように思えます。

さて、昨日は昨年の優勝馬デインドリームがキングジョージを、2着馬シャレータはヨークシャーオークスを、3着馬スノーフェアリーもジャンロマネ賞を勝って、フランケル、キャメロットの前に立ち塞がったお話をしました。ナサニエル、オルフェーヴルなど牡馬陣も順調です。

加えて不気味なのが斤量的アドバンテージもある3歳牝馬勢です。筆頭はセントレジャーでキャメロットのライバル視されるナサニエルの全妹グレートヘヴンズでしょうか。4連勝で愛オークスを制し底の知れない強さを見せています。フランスからは5戦4勝のビューティーパーラー、そのディープ産駒を仏オークスで破ったヴァリラも強そうです。

大穴中の大穴はドイツの新星サロミナという3歳牝馬です。父ロミタスは同厩舎のデインドリームと同じで、ペーター・シールゲン調教師は前走の独オークスで主戦のシュタルケ騎手からミナリック騎手に鞍上チェンジ、もちろん凱旋門賞を意識してのシフトだったのでしょう。

オーナー、ブリーダー、トレーナー、ジョッキー、すべてのホースマンの思いと情熱が激突する大レース、ぜひフランケルの姿が見たいものですね。

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