きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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先週から中山競馬が開幕し、京成杯オータムHではアドマイヤムーン産駒の3歳馬レオアクティブが上がり33.1秒で直線突き抜け、古馬を撃ち破りました。

それにしても驚かされたのがその勝ちタイムでした。從來のレコードを0.8秒更新。中山競馬場のマイル時計は1分31秒の壁が突破され、ついに1分30秒台に突入したのです。

晴天続きで降水もわずか、開幕週で馬場コンディション良好の中芝コースは高速馬場になることは予想されていました。開幕日の2歳未勝利戦では1600mで1分33秒8、3歳条件戦で上がり33秒台、1200mでは日本レコードも樹立されました。2001年にゼンノエルシドが京成杯オータムHでレコードを塗り替えたときも時計が出やすい馬場でしたが、今年はそれ以上の馬場状態となっているようです。

1997年に朝日杯3歳Sでグラスワンダーがリンドシェーバーのレコードを塗り替えたとき、3歳(現2歳)馬がついに1分33秒台でマイルを走る時代が来たか、と感慨深いものがありました。しかしこれだけ馬場コンディションによってレコードが短縮されると、ファンにとり勝ち時計の基準も何を持って速さを計るか価値観が揺らぐのではないでしょうか。

JRAでは芝丈や馬場状態をサイト上で発表していますが、馬場の硬度や水分含有量も公表したり、また馬場の硬軟について良・やや重・重・不良と4段階での分類をフランスや香港、アメリカのように細分化してもよいのではないでしょうか。特に良馬場については現在「良」のみで一括りにされています。勝ち時計に新しい基準をつくることが、馬場状態を保つ努力を無駄にしないひとつの方法だと思うのですがいかがでしょうか。

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