きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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いよいよ秋競馬が始まり、3歳クラシックも大詰め。目が離せなくなってきましたね。それでは今週、中山競馬場で予定されている菊花賞トライアルのセントライト記念に注目していきましょう。

本競走は、日本競馬初の三冠馬セントライトを記念して1947年に創設され、1980年より中山競馬場の芝2,200mで施行されています。

菊花賞へのトライアルレースという性質から、セントライト記念を足がかりに、そのまま菊花賞を制した競走馬もいれば、それ以外のビックタイトルを手にした競走馬もいます。

そうした歴代勝馬の中で、地方から参戦し中央競馬のG1に挑み続けた名馬がいます。それは、2004年に本レースを制したコスモバルクです。

コスモバルクは、地方のホッカイドウ競馬からキャリアをスタートさせ、5戦目から中央のレースに参戦します。持ち前のスピードと勝負根性で中央の強豪馬たちを圧倒し、重賞2勝、皐月賞・ジャパンカップ2着、菊花賞4着と獅子奮迅の活躍を見せます。

その活躍が認められ、地方馬としては初となるJRA特別賞を受賞します。

その後も積極果敢に挑み続けますが、あと一歩のところで勝ち切れずにおり、5歳シーズンに転機が訪れます。

シンガポールで行われていたシンガポール航空インターナショナルCに参戦し、地方馬として、また自身初のG1タイトルを手にする快挙を成し遂げます。

帰国後もG1への熱き挑戦は続き、2009年の有馬記念を最後に、国内での競走生活にピリオドを打ちました。

デビューから7年間の間で、出走したG1レースは「27」にもなり、中央競馬G1最多出走馬として、多くの競馬ファンの記憶と思い出に残っています。

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