きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今週日曜日に東京で行われるダート重賞・武蔵野ステークスに3歳馬のイジゲンが登録してきました。初の重賞レースとなったレパードSではスタートで後手を踏み課題が残るレースでしたが、前走の秋嶺Sではスタートを決めそのまま古馬を3馬身放して逃げ切りVを飾りました。

武蔵野Sでの3歳馬出走といえば、2001年のレースが思い出されます。天皇賞(秋)を目指していたクロフネは、外国産馬の出走枠に阻まれ除外。武蔵野Sへと方向転換を余儀なくされます。しかしこれが伝説の始まりまでした。

まだゴールまで800m近くあるにもかかわらず、先行馬をまくって一気に先頭へ立ったときのスタンドのざわめきは、あまりにも早い仕掛けに無謀…、ダートは無理挑戦だったか…、といった落胆にも近い想いが込められていました。

が、クロフネはそのまま後続を突き放すレースぶりで圧勝。のちのJCダート馬を9馬身ちぎり、勝ちタイム1分33秒3の驚異のレコードタイムで怪物ぶりをアピールしたのでした。早仕掛けではなく、クロフネのスピードの違いによるものだったのです。

武蔵野Sではクロフネ以外にもキクノサリーレ、サンライズバッカス、サイレントディール、ワンダーアキュートら3歳馬が活躍しています。ぜひイジゲンも歴代に負けない走りを魅せてください。

今週は東京と京都で合わせて5つの重賞が目白押しです。土曜日は暮れの2歳G1へ向けての前哨戦、京王杯2歳S、ファンタジーS、障害重賞の京都ジャンプS、そして女王決定戦のエリザベス女王杯と、どれも目が離せないレースになりそうです。

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