きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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昨日の阪神、皐月賞トライアルの若葉Sを伏兵ダノンミルが1分59秒1のレースレコードで快勝しました。昨年のペルーサを0秒8も上回る快時計です。皐月賞戦線はますます混沌としてきたようです。今週のスプリングSで混迷を断ち切るヒーローが現れるでしょうか?

ダノンミルの父ジャングルポケットは皐月賞で出遅れてアグネスタキオンの3着に敗れています。母スターリーロマンスは“三冠確実”といわれながら皐月賞を目前に引退したフジキセキの全妹にあたります。父系母系それぞれから、そろそろと催促されているようですね。

さて、今日はフィリーズレビューがメインとなります。最近は本番桜花賞ととんと縁が薄くなっているトライアルですが、今年は1週遅れと日程的にさらに厳しいものになっています。余裕を残して本番へ、というほど傑出した存在もないようで、1400mのここにチャンスを求めてきた馬に注目でしょうか?

距離実績ならフォーエバーマークとクリアンサスが1400mはともに2戦2勝で底を見せていません。本番出走への賞金が足りているフォーエバーマークがあえて出てくるのはよほどこの距離に自信があるからでしょう。

クリアンサスの父リダウツチョイスはスプリンター王国であるオーストラリアの一流馬でデインヒル産駒です。種牡馬としても優秀で輸入種牡馬スニッツェルを出しています。母フラワーパークは吉田勝己さんの勝負服で走り、高松宮記念とスプリンターズSを勝った名牝。その父ニホンピロウイナーは日本が誇るスプリント血脈です。

オーストラリアにシャトルしたフジキセキに現地の牝馬をつけて、キンシャサノキセキを送り出したのと逆配合の形です。日本スプリント界の低迷が心配されている昨今ですが、吉田勝己さんとノーザンファームのチャレンジ精神には感服することも少なくありません。こうした果敢な試みが“王国”を支えているのでしょうか。

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