きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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先日の毎日杯は《被災地支援競走》として行われました。JRAのホームページに発表されているのでご存じでしょうが、馬券売上の5%相当額1億2000万円あまりが寄贈されたそうです。震災後、阪神と小倉で延べ5日間の競馬が開催されましたが、この間にJRA、馬主、調教師、騎手、ファンなどさまざまな立場のホースマンがいろんな形で総額13億円近い義援金を贈ったことになります。

当協会を含む日本馬主協会連合会でも5000万円と5日間に出走した各馬1頭あたり3万円を贈らせていただきました。もちろん、それ以外に個人や企業で義援金や援助物資を贈られた方はたくさんいらっしゃいます。それは措いても競馬の力は凄いものがあります。

もともと競馬法は昭和23(1948)年に制定されていますが、その第1条では、中央競馬会と都道府県(地方競馬)のみに競馬開催の権利が認められています。都道府県とは《著しく災害を受けた市町村》と規定されています。戦災からの復興、今回のような震災、風水害などからの復旧を支援することを目的に競馬が誕生した側面があります。実際、競馬はそうした大変な災害からの復興に少なからず貢献してきたと思います。

毎日杯のような《被災地支援競走》の5%寄付は、JRAプレミアムレース(配当の5%上乗せ)の制度をスライドさせ法律の範囲内で、できることをしようという知恵ですね。これはこれで頑張っていると思うのですが、控除金、およそ25%から必要最低限の経費を差し引いて被災地支援に充てるようなことはできないのでしょうか。法律の改正とか諸々の手続きが必要なのでしょうが、競馬法の精神にはかなっていると思います。JRA、農水省の皆さん、国会議員の先生方、なんとか考えていただけませんか。

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