きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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3月11日の大震災以来、休止されていた関東圏での競馬が4月12日の川崎から1ヶ月ぶりに再開されることになりました。ナイター設備のある川崎、大井も昼間開催としオーロラビジョンは使わない、レース間隔も詰めて時間短縮し、可能な限りの節電に努めるなど社会に配慮した内容になっています。

JRAも今週から新潟と高崎のウインズが再開されます。新潟開催が2日間追加されて10日間開催になりました。重賞の福島牝馬Sは新潟で代替されることになります。JRAの発表では、被災地である福島はまったくメドが立たないが、中山に関しては復旧も進みいつでも開催可能ということです。不透明なこともまだ多いのですが、少しずつ先行きに明るさが増してきたように思います。

被災地のことを思えば声高にいうことはできないのですが、この1ヶ月、本当に大変だったと思います。除外ラッシュでレースを使えない馬が続出しました。こういう状態が長く続くと馬のコンディション維持はもちろん、厩務員、スタッフなどの生活を直撃します。調教師さんやジョッキーにもボディブローのように効くでしょう。長い目で見れば、馬主さんにも痛い問題です。予想される景気停滞と併せて馬産地にも深刻な影響が出るでしょう。

この1ヶ月の東日本での馬券発売中止はJRAにとっては取り返しのつかない損失になったはずです。立て直すには、この先何年もかかるでしょう。目先の問題に走らず、競馬の10年先、20年先を考えて慎重に、ときには大胆に行動すべきときかもしれません。

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