きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今日は北米最大のレース・ケンタッキーダービーが行われます。直前になって昨年の2歳王者アンクルモーが出走取消でまさにサバイバル、混迷の度を深めているようです。

そんな中で人気を浮上させているのがダイアルドインという馬。父がA.P.インディの後継馬として期待のかかるマインシャフト、母ミスドゥーリトル、その父がストームキャット、祖母にBCジュベナイルフィリーズのイライザの名が見えます。母は日本で走ったミスターケビンの全姉ということになります。身近に見た馬の甥っ子がケンタッキーダービー1番人気ですか。海の向こうの競馬になんだか親しみが湧いてきますね。

さて、イライザといえばミュージカルや映画で大ヒットした《マイフェアレディー》のヒロインの名前ですね。下層育ちのヒロインがひょんなキッカケでヒギンズ教授と出会い上流社会の華となるようさまざまな特訓を受ける物語です。映画ではオードリー・ヘップバーンがヒロインを演じていました。

物語の前半のクライマックスにアスコット競馬場が登場します。上流社会の頂点ともいうべきアスコットに集まった人々の中で果たしてイライザは上手く溶け込むことができるのか?女性版の立身出世ストーリー、そんな筋立てです。このプロットは映画《プリティウーマン》にも採用されていて、けっこう向こうの人には受ける定番みたいですね。

馬のイライザはBC勝ち以後もサンタアニタオークスを制覇し、1番人気のケンタッキーオークスでは2着に頑張りました。なかなかのヒロインぶりだったと言えるでしょう。物語のイライザのフルネームはイライザ・ドゥーリトル。ミスドゥーリトルの馬名はそこから取られています。

ダイアルドインにとってヒギンズ教授役になるニコラス・ジトー調教師はケンタッキーダービー2勝のベテラン、大一番での強さには定評がある名トレーナーです。果たして愛馬をヒロインならぬヒーローの座に導くことができるのでしょうか。

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