きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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オークスは血統いらず、なんてことがよく言われます。同世代の牝馬同士の対決ですから、ステイヤーとしての資質より絶対能力の高さで押し切れる、そういうレースだというわけです。確かに先日のヴィクトリアマイルのアパパネのように明らかなマイル志向を見せながらオークスを勝ってしまうその世代で能力の抜けた馬は結構たくさんいたりします。

今年の有力馬マルセリーナもそういうタイプだろうと思っています。こうなると2400mのチャンピオン距離で秘められた能力を爆発させそうな馬はいないだろうかと考えてしまいます。ピュアブリーゼなんかはどうなんでしょうか?

トライアルのフローラS3着でやっと出走にこぎつけた馬ですが、チャンピオン志向の血で固めた血統構成は魅力に思えます。父モンズーンは2400mをとくに得意にしていた一流馬です。引退後はドイツを代表する大種牡馬としてドイツのみならずヨーロッパ全域で活躍馬を輩出しています。最近も仏オークス、ヴェルメイユ賞などG1を4勝したフランスのスタセリタが大活躍を見せています。

母の父が凱旋門賞馬のパントレセレブルですね。主戦のオリビエ・ペリエ騎手が絶賛する名馬で世界中でどんな強い馬に乗っても彼の口癖はいつもこうです。《パントセレブルの次に素晴らしい》と。

祖母の父ベーリングは伝説となった1986年の凱旋門賞でダンシングブレーヴの2着を踏ん張った名馬です。曽祖母はサドラーズウェルズの娘ですから、どこまで行ってもチャンピオン距離の血が流れています。サンデーサイレンス系の血が一滴も含まれていませんから、繁殖牝馬としての魅力も大きなものがありそうです。ぜひ価値を高める戦いぶりを見せてください。

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