きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

プルモアの直線一気の末脚は素晴らしいものでした。昨日の英ダービーのゴール前のシーンです。

マイペースで逃げるエイダン・オブライエン厩舎のメンフィステネシーが直線入り口でスパート、後続を大きく引き離し、逃げ込みを図ります。大勢はゴール前1ハロンの攻防で決しました。

同じオブライエン厩舎のトレジャービーチが抜け出すところに、最後方から伸びたプルモアが真一文字の末脚で襲いかかり、稲妻のように馬群を切り裂いていきました。女王陛下のカールトンハウスも迫りますが無念にも3着まで。いくつか不利があったようですが、それも競馬でしょうか。

プルモアのアンドレ・ファーブル調教師は仏リーディングトレーナーの座を20年連続で占め続け、凱旋門賞7勝と前人未到の大記録に輝く名伯楽です。ダービー制覇は初めて、また勲章がひとつ増えました。

鞍上のミカエル・バルザローナ騎手は19歳だそうです。恐るべきジョッキーがまたまた出現しました。日本人騎手もウカウカしていられませんね。

プルモアはモンジュー産駒では3頭目のダービー馬になりました。2着のトレジャービーチはガリレオ産駒で、ともに今年引退したサドラーズウェルズの後継馬ですね。ヨーロッパにおけるサドラーズウェルズ系の勢いはどこまでも衰えることを知りません。マイル路線の怪物フランケルもガリレオ産駒ですし、両馬は最後まで激しくリーディングを争うんでしょうね。

女王陛下にはお気の毒でしたが、素晴らしいダービーでした。

×