きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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ヴィクトワールピサの市川義美オーナーが《凱旋門賞を勝ったら即引退、負ければジャパンCでリベンジ》と今後のプランを発表しました。

世界3大レースとなると芝の凱旋門賞、ダートのBCクラシック、オールウェザーのドバイワールドCということになりそうです。それぞれ場所も違えば時期も別々、カテゴリーも異なるレースです。この条件だと三冠馬どころか二冠馬も現れていません。

もっともドバイワールドCがダートで争われていた時代には、シガー、プレザントリーパーフェクト、インヴァソール、カーリンとBCクラシックとの二冠馬が4頭いますが、これは参考外かも。

ヴィクトワールピサが悲願を遂げると大変なことになります。世界競馬史上において類例のない記録が誕生するのです。サラブレッドオーナーとなったからには、どなたも大きな夢を抱かれるのでしょうが、これほど壮大な夢はオーナー冥利に尽きるんじゃないでしょうか。

昨年の凱旋門賞2着馬ナカヤマフェスタもそうでしたが、ヴィクトワールピサも個人馬主のオーナーシップホースです。多くの人で喜びを分かち合えるクラブホースもいいのですが、個人馬主さんの持ち馬には個性というか味がありますよね。同じサラブレッドなんですけれど、どこか違って感じられます。

馬が馬主に似るんでしょうか。あるいは逆に馬の生き方が馬主に投影するのでしょうか。どちらにしても人と馬が織り成す物語があるような気がします。これも競馬の醍醐味のひとつです。ピサと市川さんの物語を堪能させてもらいたいと思います。

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