きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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日本での所有第1期生からいきなりダービーにデボネアを送り込んだドバイのシェイク・モハメド殿下ですが、ダービーデーにはデットーリ騎手を連れてきてくれたり、さすがにスケールの大きさはスーパーワールドクラスです。いろいろな意味で競馬が楽しくなります。

今年2歳の2期生もなかなか粒揃いです。土曜中山の5R新馬戦にエクセルシオールがデビューします。父エクシードアンドエクセルはオーストラリア産のスプリンター。その父デインヒルのノーザンダンサーとナタルマのクロスをさらに強調したようなスピード血統です。

産駒は仕上がり早く、2歳戦から活躍する仔も多いようです。先日のロイヤルアスコットではセントジュエームズパレスSでエクセレブレーションがフランケルの3着に健闘しました。2歳牝馬のクイーンメアリS・G2(1000m)ではベストタームズが3連勝で見事に勝利を飾っています。トレンド的には“キテル”感じがする種牡馬です。

母メイビーフォーエヴァーはミスタープロスペクター系の快速血統ゴーンウェストの血を継ぐザフォニック産駒ですね。彼女の半弟にはサセックスSを勝ったコートマスターピースがおり、ゴドルフィン自慢のスピード血脈です。

日本ではこのところスプリンター&マイラー陣が不振気味、伝来のサクラバクシンオーも亡くなってしまいました。新しい活力ある血が望まれているのですが、エクセルシオールはそんな日本への殿下からのプレゼント、いや、プレゼンテーションかもしれないと思えてきます。

馬名はラテン語で《より高く》という意味だそうです。父エクシードアンドエクセルからの発想もあるのでしょう。エクシードには制限速度を超えるという意味があり、エクセルは“ずば抜けた”状態を現しますから、意訳すれば《天下無双のスピード違反》みたいなことになるのでしょうか。エクセルシオールはさらにその上を行こうというのですから、中山のターフでどんな爆走を見せてくれるのでしょうか。

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