きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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昨日のニューマーケット競馬場、G1ジュライC(1200m)をドリームアヘッドという馬が3番人気で勝ちました。前が塞がってスムーズなレースができなかったようですが、一瞬で“神速の脚”を使い抜け出した強さは際立っていました。女性ジョッキーのヘイリー・ターナー騎手も見事でした。

考えてみれば、これで3つのG1を含めて6戦4勝、負けたのは1400mと1600mのレースで1200m戦は不敗です。しかも両レースではフランケルを追いかけて自滅の形でした。この馬の強さも一級品ですが、フランケルの強さというのは、もう怪物の域を超えて神業クラスというしかありません。

ドリームアヘッドは日本に輸入されたディクタットがヨーロッパに残してきた最後の世代にあたります。ディクタットは安田記念2着などマイルG1戦線で活躍しましたが、1200mと1300mのG1を2勝、短距離では不敗でした。スプリントに専念していれば、もっと勝てたはずです。ドリームアヘッドは最良の形で父のDNAを継いだのでしょう。

日本では2年間だけの供用で昨年スペインへ輸出されています。カルストンライトオ、サニングデールなどスプリント戦線でG1馬を輩出したウォーニング直仔という血統だけにちょっとモッタイないことをしました。

さて、ドリームアヘッドですが最高のパフォーマンスを発揮する条件がハッキリしたのではないでしょうか。秋のスプリンターズSにターナー騎手ともどもやって来てください。

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