きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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昨日、アスコット競馬場で行われた騎手招待競走シャーガーCは、チーム対抗戦はアイルランドが勝利を収め、個人部門では前評判どおりイギリスのポール・ハナガン騎手がミルコ・デムーロ騎手らを抑え優勝しています。

日本から世界選抜の一員として参戦した武豊騎手は、シャーガーCステイヤーズをイレデレという馬で制しましたが、他は騎乗馬に恵まれなかったのか優勝争いには加われませんでした。でも国際舞台で勝ち鞍を上げたのですから立派です。これをきっかけに“武マジック”を炸裂させてください。

ところで先週、なでしこジャパンの国民栄誉賞受賞が決まりました。おめでとうございます。本当に良かったです。彼女たちの勇気ある戦いは国民みんなを元気づけてくれました。どんな強敵や困難にも諦めない大切さを教えてくれました。十分に受賞に値する輝きがあったと思います。

合田直弘さんがご自身のブログで、《(ワールドCを勝った)ヴィクトワールピサにもやってくれ!》と冗談混じりにおっしゃっていましたが気持ちは分かります。でも、競馬はまだそこまで行ってないなぁというのが本音でしょう。

国民栄誉賞は、なでしこで18例目だそうです。初代の王貞治さんに始まり横綱千代の富士関など野球や相撲といったメジャーな競技関係者が多く受賞しています。芸能畑でも演歌や歌謡曲など大衆に好まれる分野が主流です。山下泰裕さんの柔道のような伝統のある分野も強いですね。

競馬はまだそこまで国民的広がりや伝統がないということでしょう。イギリスではマイケル・スタウト師、ヘンリー・セシル師が女王陛下から“サー”の称号を授けられています。お国柄も伝統も文化も違うのでしょうが、競馬が国民の間で広く市民権を得ているのは確かなようです。

やはり多くの人に愛されてこそのスポーツであり、親しまれてこそのエンタテインメントなのだろうと思います。なでしこはサッカーを知らない人の間にも、感動の輪を広げ、興奮を共有する素晴らしさを伝えました。競馬はサッカーにも負けない魅力を秘めているとおもいます。なにしろ世界中でいちばん多くの国々で愛されているのは、たぶん、サッカーと競馬だからです。

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