きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

中山開幕の第1弾・紫苑Sにピュアブリーゼがエントリーしています。ご存じのようにオークス2着で1勝馬ながら堂々のオープン馬です。秋華賞トライアルの位置付けで2着まで優先出走権が貰えますから、春は一息足りなかった馬、夏の上がり馬が中心のレースでオークス上位馬が出て来るのは本当に久しぶりです。01年のオークス馬レディパステル以来のことですね。

開幕週に出走して来るのはスピード勝負に自信があるのでしょう。血統だけみると重厚さが売り物のドイツの名種牡馬モンズーンに母父が凱旋門賞馬のパントレセレブルですから、日本の軽い馬場、とりわけ開幕週が合うとは思えないのですが。

ところが調べてみると、とんでもなく日本適性が高いようです。直仔は今のところピュアブリーゼ1頭だけですが、母父としては5頭が日本でデビュー、すべて勝ち上がっています。リリエンタール、ミッションモードが代表産駒ですが、その父がモンジュー、ガリレオと日本適性に疑問ありと考えると、サンプルが少ないのですがモンズーンの影響力たるや恐るべし!5頭が45戦して10-7-4-24という成績で勝率22%、連対率37%、複勝率48%というのは水準をはるかに超えています。

実はこの血統、ごく限られたホースマンが広めようとしています。ピュアブリーぜはノーザンフォームの生産馬ですが、いずれは母として良い仔を出してくれるでしょう。母父モンズーンの5頭のうち3頭は当協会員・山本英俊さんの所有馬、残る2頭も社台ファームの生産によるものです。こういうところにも目を配る先見性にビックリさせられます。

モンズーンも21歳ですから母父としての活躍に期待したいのですが、今年の2歳馬にも母父モンズーンが3頭、JRAに登録しています。社台RH所属のモントリヒトは父が日本のアグネスタキオン、どんなタイプに出るかデビューが楽しみです。

×