きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今年の菊花賞の大きなポイントは皐月賞が東京で行われたことです。皐月賞が横浜競馬場から東京を経て中山に移設されたのが1949年、以来、東京コースに移設されたのは今年を含めて7回です。東京皐月賞の歴代勝ち馬にはメイズイ、シンザン、キタノカチドキ、トウショウボーイなど名馬がズラリ、けっこうレベルの高いことになっています。

左回りの皐月賞とダービーを勝って右回りの菊花賞に挑んだのは、48年前のメイズイと47年前のシンザンの2頭ですが、ご存じのようにメイズイは宿敵グレートヨルカの逆襲にあい6着、シンザンはウメノチカラを抑え三冠に輝いています。オルフェーヴルは東京皐月賞からの3頭目の三冠挑戦馬になります。

皐月賞で2馬身、ダービーで7馬身とメイズイの2着に敗れたグレートヨルカはセントライト記念で復活の雄叫びをあげると、続く菊花賞も堂々の横綱相撲で押し切ります。左回りと右回りの違いがくっきりと明暗を分けた年でした。

と、長い前置きがあって今年の菊戦線、今週のセントライト記念、来週の神戸新聞杯、そして本番と回りが変わって大きな変わり身を見せる馬はいないでしょうか。

皐月、ダービーと連戦してセントライトに臨む馬は4頭います。サダムパテックは皐月2着を含めて東京コースは1-1-0-1、ダービーは距離に泣いた感じで左回りはむしろ巧者でしょう。フェイトフルウォーは1-0-1-2の東京実績、クラシック2戦の大敗はその時点での力の差かもしれません。0-0-0-2のトーセンラーにも同じようなことが言えそうです。一夏越しての成長度合いに注目したいと思います。

ベルシャザールのダービー3着は勝ち負けに加われませんでした。直線で追い出してもたついたようにサウスポーとは思えません。ホープフルSでナカヤマナイトを抑え込んでいるように、中山コースの走りっぷりは目を見張るものがあります。2200mのコース特性を生かして立ち回りやすい最内枠も魅力、勝負強さをフルに発揮してくれないでしょうか。

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