きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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きのう船橋競馬場で行われた日本テレビ盃(ダ1800m・G2)は、スマートファルコンが4馬身差で圧逃劇を演じました。これで重賞6連勝、通算成績を30戦20勝と伸ばしました。宿敵フリオーソは右前屈腱炎で出走除外となっています。軽度のもののようですが、養生して元気な姿を見せてください。

さて、オールカマーにアーネストリーが出陣してきます。この馬も怪我が多く、今回も軽い球節捻挫明けということです。デビュー勝ち後に骨膜炎で8ヶ月を棒に振り、その後も腰椎捻挫、蹄壁欠損、再び腰痛と故障のオンパレード、年間を通じてまともに走ったことがありません。

しかしこれだけ順調さを欠きながら、ワールドサラブレッドランキングなど専門家の評価は常に高く、最新のランクではヴィクトワールピサの122ポンドに次ぐ121ポンドでヒルノダムールと並んで日本馬2位となっています。宝塚記念のレコード勝ちが評価されてのものですが、日本を代表する一流馬の1頭といっていい存在です。佐々木晶三調教師、佐藤哲三騎手の辛抱強さの賜物でしょう。

実力に問題がないとすれば、後はトリッキーな中山適性だけ。過去に一度だけ走って日経賞4着という実績がありますが、あのときは本格化途上で重賞初挑戦というハンデがありました。父グラスワンダーは朝日杯をレコード勝ち、有馬記念2回制覇と中山は苦にするどころか大得意のコースでした。アーネストリーも走法から中山の鬼の可能性があります。

アーネストリーの今季の大目標は有馬記念制覇でしょうか。宝塚と有馬の両グランプリを勝った馬は過去10頭います。シンザン、スピードシンボリ、トウショウボーイ、ディープインパクト、ドリームジャーニーなど凄い顔ぶれです。日本の競馬の歴史そのものといっていいでしょう。

しかし父仔制覇となると有馬はシンボリルドルフ、トウカイテイオー親仔、宝塚はグラスワンダー、アーネストリーが達成していますが、両グランプリの父仔制覇はまだ前例がありません。史上初の快挙に一番近いのがアーネストリーなのです。ちょっと気が早いのですが暮れの中山をイメージしながらオールカマーを観戦したいと思っています。

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