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史上初!無敗の牝馬三冠馬誕生なるか!?

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さて、今週は牝馬クラシック最終戦・GI秋華賞が京都競馬場で行われます。注目は何といっても史上初となる、無敗の牝馬三冠馬誕生なるか!?という点でしょう。

無敗の牝馬三冠馬に挑むのはデアリングバードの2番仔として生まれたデアリングタクト。祖母は重賞でも活躍したデアリングハートという血統。2018年のセレクトセールで1296万円(税込)で取引されました。
2019年11月にデビュー戦を快勝、次走のリステッド競走・エルフィンステークスでは後続を4馬身引き離す快走で非凡な才能を見せつけると桜花賞の有力馬として名乗りを挙げました。
エルフィンステークスから、トライアル競走を使わずぶっつけ本番というローテンションで桜花賞へ駒を進めたデアリングタクト。人気こそ2歳牝馬チャンピオンのレシステンシアに譲りましたが、雨が降りしきる仁川(阪神競馬場)のターフを大外から豪快に差し切り、まずは一冠目を手にしました。
桜花賞での圧巻のパフォーマンスもあり、次なるGI、優駿牝馬・オークスでは1.6倍、断然の1番人気に支持されます。スタート後、中段まで下げ脚を溜めたデアリングタクトでしたが、直線ではなかなか前が開きません。松山弘平騎手が左右に進路を求めたその時、馬群がわずかに開き、その隙間からデアリングタクトが抜け出しました。必死の右鞭で、先に抜け出した2頭を捕らえたところがゴール板でした。メンバー最速の上り33秒1で駆け抜け二冠目を手にしました。

さて、オークスから約5か月の休養明けで挑む牝馬三冠最終戦。この後の物語はどのように刻まれるのでしょうか。「歴史的名馬の誕生」もしくは「ライバル馬の大逆襲」どちらのストーリーでも後世に語り継がれることとなりそうです。
10月18日(日)京都競馬場 15時40分発走。是非、歴史の一ページの目撃者となってください。

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